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21グラム (2003)

21 GRAMS

監督
アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ
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3.61 / 評価:765件

解説

全く知らない同士の女1人と男2人が1つの心臓をめぐり引き合わされていく。時間軸を交差させながら展開する衝撃の人間ドラマ。主演に『ミスティック・リバー』のショーン・ペン、悲劇の母親を演じるのは『ザ・リング』のナオミ・ワッツ、人生のほとんどを刑務所で過ごしたクリスチャンの男に『トラフィック』のベニチオ・デル・トロ。この主演は3人とも第76回アカデミー賞にノミネートされている。監督の『アモーレス・ペレス』のアレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥはほとんどを手持ちカメラで撮影しその臨場感は物語に迫力を与えている。

シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ

クリスティーナ(ナオミ・ワッツ)は建築家の夫と2人の幼い娘に囲まれ幸せな家庭の主婦。また、ジャック(ベニチオ・デル・トロ)は刑務所から出所してからは神を信仰し、真面目に働き2人の子供と妻を養っている。一方、大学で数学を教えるポール(ショーン・ペン)は余命1か月と宣告され心臓のドナーを待つ日々だった。

シネマトゥデイ (外部リンク)

映画レポート

「21グラム」鬼気迫る演技が世界を作り上げていく

 イニャリトゥ監督の新作「21グラム」では、前作「アモーレス・ペロス」以上にドラマと時間が寸断され、すぐに脈絡は見えないものの、様々な意味で緊張をはらむ状況が組み上げられていく。これは、物語の流れではなく、俳優たちの鬼気迫る演技が、ひとつの世界を作り上げていく映画だといってもよいだろう。

 その世界には、ショーン・ペンが監督として追及してきた罪と罰をめぐる厳しい葛藤がある。彼が演じるポールは、心臓移植をきっかけとして、復讐と命の重さの狭間で壮絶な葛藤を強いられ、彼の監督作とは異なるもうひとつの答えにたどり着く。「プレッジ」や「ハンテッド」などで内面の演技に凄みが出てきたデル・トロは、内なる牢獄に囚われた男ジャックの心理に肉迫する。ナオミ・ワッツは、激しく揺れ動く不安定な感情を通して、クリスティーナの絶望を浮き彫りにしていく。

 但し、編集には引っかかるものがある。脈絡とともに露になってくる人物の生々しいエモーションまで寸断してしまうことには疑問を感じる。何よりもエモーションにこだわりつづけたジョン・カサベテスは、いつも編集を呪っていた。編集によって多くのエモーションが失われることを知っていたからだ。(大場正明)

丸の内ピカデリー1ほか全国松竹・東急系にて公開中

[eiga.com/6月22日]

映画.com(外部リンク)

2004年6月22日 更新

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