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ドッグヴィル (2003)

DOGVILLE

監督
ラース・フォン・トリアー
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3.93 / 評価:776件

解説

 ロッキー山脈の麓に孤立する村ドッグヴィル。ある日この村の近く、ジョージタウンの方向から銃声が響いた。その直後、村人の青年トムは助けを請う美しい女性グレースと出会う。間もなく追っ手のギャングたちが現われるも、すでに彼女を隠し、その場を切り抜けるトム。彼は翌日、村人たちにグレースをかくまうことを提案した。そして、“2週間で彼女が村人全員に気に入られること”を条件に提案が受け入れられる。そうしてグレースは、トムの計画に従って肉体労働を始めることになるのだが…。

allcinema ONLINE (外部リンク)

映画レポート

「ドッグヴィル」「美しく残酷な寓話」というだけではすまされない何かがある

スタジオの床にチョークで線を引いただけという、前代未聞の抽象的セットで撮られた3時間。前作「ダンサー・イン・ザ・ダーク」でカンヌを制した巨匠が、大スター、キッドマンを迎えながらのこの冒険。「ドッグヴィル」にはこれだけでもフォン・トリアーの独創性が明らかだが、げに恐ろしきはその中身だ。

 ロッキー山脈の麓にあるドッグ(犬)ヴィル(村)に、ギャングに追われた美女が逃げ込んでくる。彼女はかくまわれる代わりに村人に無償奉仕を約束をするが、人々は次第にエスカレート。彼女を犬のように酷使し、首輪までかけてしまう……。

 「奇跡の海」や「ダンサー~」同様、不条理にいたぶられれるヒロイン。だが、前2作のヒロインが夫や息子のために命を落とすのに対し、新作の「キル・ビル」ならぬ「キル・ヴィル」なラストはどうだろう。

 「ドッグヴィル」は「ダンサー~」で<黄金の心3部作>を終えたトリアーの<アメリカ3部作>第1部だ。トリアーは飛行恐怖症のため現実のアメリカに行くことができない。セットの異様な抽象化はむしろ誠実ともいえる。それだけに、彼が純化した「アメリカ」の、この不気味な滑稽さと野蛮さ。そこには「美しく残酷な寓話」というだけではすまされない何かがある。(田畑裕美)

2月21日より、シネマライズほかにてロードショー

[eiga.com/2月20日]

映画.com(外部リンク)

2004年2月20日 更新

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