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この世の外へ クラブ進駐軍 (2003)

監督
阪本順治
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3.51 / 評価:78件

解説

終戦後、敗戦国となった日本がまったく違うアメリカの文化を受け入れながら再生していく様子を5人の若きジャズメンの姿を通して描いた感動作。かつて敵同士だった人々の葛藤と歩み寄りはリアルかつ希望の持てる内容だ。全編にスタンダード・ジャズの名曲が使用され、萩原聖人、前田亜希がみごとな歌声を披露している。テーマ曲の作詞は監督自身が手がけた。キャストも豪華で米兵役でイギリスの名優、ピーター・ムランも出演している。

シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ

異国で敗戦を知った健太郎(萩原聖人)は帰国後、軍楽隊の先輩だった一城(松岡俊介)らと金のために米兵相手のジャズバンドを組む。が、その演奏はお粗末なもので、若い米兵(シェー・ウィガム)に因縁をつけられてしまう。

シネマトゥデイ (外部リンク)

映画レポート

(C)2003「この世の外へ/クラブ進駐軍」製作委員会
(C)2003「この世の外へ/クラブ進駐軍」製作委員会

「この世の外へ/クラブ進駐軍」武器を楽器にかえて戦った男たちの青春

イランの監督たちは隣国で戦争が起ればカメラを担いで出向き、スパイク・リー監督は9・11後のニューヨークの姿を、映画「25時」で写した。日本にもそんな気骨のある監督はいないのか?と思っていたら、いた!いた! 阪本順治監督が。しかも声高に反戦を訴えるのとは違う。あくまでエンターテインメントという自分のフィールドの中でメッセージを伝えようとする姿勢が、阪本監督らしい。

 撮影現場を訪れた時、スタッフは「武器を楽器にかえて」と書かれたTシャツを着て撮影に挑んでいた。その言葉が通り、本作品は戦後、ジャズで自分たちの人生を切り開こうと奮闘した男たちの青春物語だ。ジャズメンを演じる萩原聖人やシンガー役の前田亜季は、味はあるが阪本作品のわりにはアクは弱め。ちょっと物足りなさも感じるが、その分、焼け野原に造った町のセット、怪しい日本語を操る哀川翔、本当に当時の子供じゃないかと目を疑うような演技をみせたささの4兄弟(俳優笹野高史の息子)ら脇がいい。さすがは“ナニワの猛獣使い”阪本監督だ。何より、スコットランドの激シブ親父ピーター・ムランを口説き落とした功績が光る。監督として役者として評価の高いムランの参加で、阪本監督自身が“アジアの外へ”広く認知される作品になることを願わずにいられない。

(中山治美)

丸の内ピカデリー2ほか全国松竹系にて公開中

[eiga.com/2月11日]

映画.com(外部リンク)

2004年2月11日 更新

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