解説
世界中を熱狂させた前作から約2年、待望の続編。本作では、スパイダーマンとして活躍する一方、普通の青年としての日々に、もがき悩む等身大のヒーロー、ピーター・パーカーの前に、新たなる強敵“ドック・オク”が現れる。主演を務めるのは前作同様、トビー・マグワイア。そして、“ドック・オク”役には『フリーダ』の名優アルフレッド・モリーナがあたる。最新VFXを駆使しパワーアップした映像だけでなく丁寧に描いた奥深い人間ドラマの行方に注目。
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あらすじ
グリーン・ゴブリンとの死闘から2年。大学生となったピーター(トビー・マグワイア)はメリー・ジェーン(キルスティン・ダンスト)への思いを募らせていた。一方、スパイダーマンを憎む親友ハリー(ジェームズ・フランコ)との関係も複雑になっていて……。
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映画レポート

「スパイダーマン2」スパイダーマンの悩める心に胸がキュンキュン
2億ドルを注ぎ込んだだけはある凄いアクション&VFX――予告編を見ていると、いかにも夏のVFX超大作だった。
ところが!その実態は2億ドルかけた青春ドラマ。ただでさえ普通(以下)だったピーターくんの人生に次々と問題が起こり、悩める日々を送ることになるのだ。その姿は等身大。恋に悩み、学業に悩み、アルバイトに悩み、自分のぶきっちょさにうんざりする。わたしたちが「わかるよ、その気持ち」と共感出来ることばかりである。
あのスーパーヒーローがそれでいいのか。いや、いいんである。それこそがスパイダーマンのスパイダーマンたるゆえん。<あなたの親しき隣人>というスタンスをあくまで死守して、その魅力に肉薄する。かつてコミックのスパイダーマンに心を重ねたサム・ライミだからこそ出来た技なのだ。
それにしてもいい。驚くほどいい。VFXバリバリの超大作なのに、それを忘れてピーター/スパイダーマンの悩める心に胸がキュンキュンしてして、セリフのひとつひとつに目頭が熱くなるなんてもう最高である。続編の重圧に負けず、2億ドルの製作費をモノともしなかったサムくん、あなたは本当に素晴らしい。心からありがとうを言います!
(渡辺麻紀)
日劇1ほか全国東宝系にて公開中
[eiga.com/7月27日]
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2004年7月27日 更新