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メディア (1988)

MEDEA

監督
ラース・フォン・トリアー
  • みたいムービー 10
  • みたログ 18

4.00 / 評価:5件

漆黒のファンタジー

  • bakeneko さん
  • 2010年2月18日 17時06分
  • 閲覧数 629
  • 役立ち度 6
    • 総合評価
    • ★★★★★

ギリシャ神話に基づいたエウリピデスの古典悲劇“メディア”のトリアー監督による映画化で、当初に脚本を企画したカール・ドライヤーの作劇&映像にオマージュを捧げる形の“スタイリッシュな暗黒神話”の傑作となっています。

初期のトリアーは、寡黙な語り口とシュールレアリステイックな映像に特徴のある鋭い作品を創っていました(娯楽派の堅気の方にはちょっと取っ付き難い作品が多いのであります)。しかしながら本作は、しっかりした(誰もが知っている)シンプルな原作に基づいていますので、物語展開にまごつくことなく、凝りに凝った構図と映像美を堪能することが出来ます。そして、デンマーク(というよりも世界)の巨匠であるカール・ドライヤーの画面創りと作劇を踏襲した本作は、技巧に捕われ過ぎることなく“物語とテーマの本質”を素直に提示しています。
冒頭から凄まじい演出力と入魂の絵創りによって展開する暗鬱な悲劇は、圧倒的な画力によって“黒光りする”様な緊張と高揚感を観るものに覚醒させてくれます。そして、“この世ならざる世界で繰り広げられる残酷な神話”は、その抽象性によって、ある人間の感情の“純粋な核“を鑑賞者の内に自覚させてくれるのであります。
役者は、常連のウド・キア以外は馴染みのない顔ぶれですが、主演のキルステン・オルセンと2人の子役は神懸かり的な名演を見せます。
映像派は大満足の作品ですが、一般の方がぼんやり観ていても迫力ある展開を素直に楽しめる?力作であります(観賞後に悪夢を見ても怒らないでね♡)。

ねたばれ?
パゾリーニが映画化したもう一つの「メディア」は、徹底的な自然主義的解釈による乾いた語り口が見事な作品です(こちらも凄い“絵”を創り出していますので見比べてみるのも一興であります)。

詳細評価

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