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ドラえもん のび太のワンニャン時空伝

D.D

4.0

ネタバレ大山ドラのラストに号泣

題名を見たときは、「子供向けだな」とバカにしていたが、映画が終わった時には涙が止まらなかった。大山ドラはこの作品が最後だが、有終の美を飾るのに相応しい作品だったと思う。 タイムマシンを使ったイチの話は面白かった。最初に謎の赤ちゃんが出てきたとは言え、まさかイチ=ハチだとは思わなかった。映画ドラえもんで久しぶりに意表を突かれた。 演出もとても良かった。終盤までののび太とハチの心情の描写が、F先生の没後作品ではかなり丁寧。そのおかげもあって、「もしもし亀よ、亀さんよ~」の流れは泣いてしまったし、けん玉を渡す場面は号泣した。この終盤は秀逸で、安易な言葉に頼らず、けん玉を渡すという動作で成立させたことも高ポイント。名作「大魔境」の名場面を彷彿させたのは、大山ドラの集大成だからか。 それにしても、25年間もドラえもんの声優を務められた大山のぶ代さん、のび太の小原乃梨子さん、静香の野村道子さん、ジャイアンのたてかべ和也さん、スネ夫の肝付兼太さんは凄いとしか言いようがない。第4作目「海底鬼岩城」から監督を務められた芝山努さんにも感謝を申し上げたい。正直F先生没後は、ネタ切れからかエンターテイメント要素を追及したあまり、「SF(すこしふしぎ)」要素が無くなっていたが、その分心情描写を丁寧にしようという気持ちは伝わってきて、本当に頑張られたと思う。 「古い」とよく言われる大山ドラ。しかし後世にも残すべき名作が、ここにある。

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