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みなさん、さようなら (2003)

LES INVASIONS BARBARES/THE BARBARIAN INVASIONS/INVASION OF THE BARBARIANS

監督
ドゥニ・アルカン
  • みたいムービー 95
  • みたログ 659

3.11 / 評価:129件

ヘロインのあぶりを丁寧に描写する必要は

  • mis******** さん
  • 2018年11月3日 1時20分
  • 役立ち度 0
    • 総合評価
    • ★★★★★

好きになれない映画でした。
途中から、だんだんイライラしてきた。

末期がんの主人公を、昔の仲間や家族が楽しく囲み、自己流の緩和ケアをして見送っていくというストーリー。

どのキャラクターにも恐ろしいほどに感情移入できず、困惑しました。
下ネタとイデオロギー的な会話で下品に笑う初老の仲間。
下ネタも、女友達「あの頃は毎日この人のをしゃぶったわ」「(一同)ギャッハッハ」みたいなやつ。
主人公の人物像の描写のほとんどが、仲間との下ネタとイデオロギーでした。
テーマのためには、もっと全人的に描くべきで、とくに、家庭人としての彼と、仕事人としての彼を、掘り下げるべきでした。
父親としても、夫としても、まったく尊敬や共感できず、妻の「あなたは最高の夫よ」の言葉が空々しく響きました。
ナタリーという特殊な立場の登場人物を出したのであれば、彼女を相手にだけ、普段は見せない家族への感謝や愛情を語らせることもできたのに、あえてそうしないで「女が好きだ」「たくさんの女を抱いた」「女は飽きない」などと助平じじいをことさら演出している点も理解できません。
安楽死の直前であってもシスターに「押し倒したかった」とか言ってるし、最後まで男だったことを表現したいのでしょうか。
「死」をテーマに描くと、「死」という大きなできごとの前に、その人本来の持ち味や人間くささ(聖も俗も)が矮小になってしまい、無駄に感動的になってしまいがちであるからといって、必要以上におどけてシニカルに下品に表現している気がします。
もっとニュートラルに全人的に描いてほしかった。


それに、私は医療に関わる仕事をしているためか、点滴を「こんなもの!」と勝手に抜いてしまったり、毎日病室でヘロインをあぶったり、看護師が患者家族に頼まれてヘロインを患者に静脈注射したり、最後は家族や仲間で勝手にヘロインで安楽死させたりと、「おいおい、どうなってるんだよ」の連続でした。
検死されて事情聴取されたりしたらどうするのかな。
ヘロインを摂取する様子も何度も出てきますが、まったく必然性のないリアルな描写であって、子供と一緒にこの映画を見なくてよかったと心から思いました。
そんな場面をリアルに描写することにコマ数を割くのであれば、子供たちの小さいころの写真を眺める描写だったり、大学で真剣に講義している描写だったりを挿入するほうがよっぽどいいと思います。
そういう描写でもあれば、最後の「お前みたいな子を持て」というセリフが、取って付けた感じでなく、もう少しグッときたのではないでしょうか。

不愉快な点があまりにも多くて、好きになれないのに長文書いてしまいました。

詳細評価

物語
配役
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