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みなさん、さようなら
2004年4月24日公開

みなさん、さようなら

LES INVASIONS BARBARES/THE BARBARIAN INVASIONS/INVASION OF THE BARBARIANS

992004年4月24日公開

lu_********

2.0

ネタバレ学生運動とかしてた人なら共感できるのかも

ところどころいい話なんだけど、かなり最後になるまでイライラしました。 主人公レミと友人たちとの交流は「自分もこんな風に囲まれたい」とほのぼのするより、「知らない他人の仲良しぶりを部外者としてガラス越しに見ている感」がはんぱなかった。 いい年をして上っ面だけの知的な会話とお下品な下ネタ、この爺婆ども何なんだ?と思いました。 最後にレミが、中国からきた美人学者を口説こうとして、文革を褒め称えて相手から軽蔑されたという思い出を語るところで、ようやく「ああ、この爺婆どもは、昔フリーセックスだとか流行った頃、あるいは表面だけの社会主義にかぶれて学生運動とかしていたころの知識人のなれの果てなんだ」とわかりました。 そこまできてようやく、息子のセバスチャンがなぜ父のレミを嫌い、金の亡者みたいなまでな生き方をしたのかを、頭で理解しました。 昔の父の教え子たちを金で雇ってお見舞いさせるシーンは私の観た映画のなかでも屈指の嫌なシーン。父レミの薄っぺらさと、ベクトルは逆だけど全く同じです。 だから、レミが中国の学者を思い出し自分を反省するシーンと、そのあとナタリーがセバスチャンの携帯を火にくべてしまう後の、二人の和解も理解できました。 でもそこまでいくのに、本当に厳しかったです。 ナタリー役の女優さんの演技がよかったです。アカデミー女優賞とっただけのことはあります。 個人的な話ですが、この映画を友達から勧めてもらって観て、ちょうど同じころ別の友人から、シュタインズゲートというアニメも勧めてもらって観ていました。 私にとっては、ネットスラングやSFやゲームの用語などは身近なものだったので、シュタインズゲートの世界にのれたのですが、きっとそれを知らない人には「ま、まあ面白いんだけど何言ってるんだかわけわからない」と思うと思います。 私にとって「みなさん、さようなら」は、「ま、まあ、いい話なんだけど、何言ってるんだかわけわからない」といった感じです。 きっと、登場人物たちの年代で、若いころ社会主義思想なんかにカブレて、わかりもしないのに資本論とか読んで友達と高等な議論のフリしていたような人なら「うんうんわかる!」って世界なのかもしれないし、そういう世代がいま老人となって「こんな風に逝きたい」という理想なのかもしれないな、と思いました。

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