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ヴェロニカ・ゲリン (2003)

VERONICA GUERIN

監督
ジョエル・シューマカー
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2.92 / 評価:256件

解説

アイルランド最大の部数を誇る大手新聞社、サンデー・インディペンデント誌の記者だったヴェロニカ・ゲリン。アイルランドの麻薬組織の真相を暴き、度重なる脅迫にも屈せずに取材を続けた彼女が殉職するまでを描いた、感動の実話。ゲリンを演じるのは、本作でゴールデン・グローブ賞にノミネートされたケイト・ブランシェット。知的で正義感あふれるジャーナリストにふさわしい雰囲気で好演している。監督は『フォーン・ブース』のジョエル・シュマッカー。

シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ

麻薬犯罪の実態を取材するジャーナリスト、ヴェロニカ・ゲリン(ケイト・ブランシェット)は、家族の心配や脅しにも構わず、執拗に麻薬組織の首謀者を追い続けた。ついに真相を突き止めようとしたそのとき、彼女を追跡する一台のバイクが……。

シネマトゥデイ (外部リンク)

映画レポート

(C)Touchstone Pictures and Jerry Bruckheimer, Inc. All Rights Reserved
(C)Touchstone Pictures and Jerry Bruckheimer, Inc. All Rights Reserved

「ヴェロニカ・ゲリン」「聖女」像の背後にある「普通の女」の弱さや怯え

 ガラドリエルの奥方から娘を誘拐された母親へ、そして、もうすぐキャサリン・ヘプバーンに変身……ケイト・ブランシェットの勢いは2児の母になっても収まる気配なし。この映画でも一枚看板でタイトル・ロールを演じ、ノッてる役者特有のオーラを画面に発散させている。

 ヴェロニカ・ゲリンはアイルランドに実在したジャーナリスト。96年、麻薬犯罪の実態を取材中、組織の凶弾に倒れた。享年37歳。ダブリン城には<勇気の象徴>として彼女の記念碑がある。が、映画は冒頭から彼女のダメっぷりを描いて、ジャンヌ・ダルク的イメージをまず払拭。妻として、母として、彼女がいかに普通の女性であったかを強調する。「普通」だったからこそ、子供たちをも蝕む麻薬禍を見過ごすことができなかったのだ、と。

 彼女の取材は最終的に組織の首謀者、ジョン・ギリガンに迫るのだが、彼の屋敷に単身で乗り込むシーンが凄い。「C***」という女性器を意味する卑語と暴力。男まさりのヴェロニカが自身の非力に直面する瞬間だ。だがここで、観客との距離がぐっと縮まる。「聖女」像の背後にある「普通の女」の弱さや怯え。それが、この映画を単なる社会派以上のドラマにしているのだ。(田畑裕美)

恵比寿ガーデンシネマほかにて公開中

[eiga.com/6月8日]

映画.com(外部リンク)

2004年6月8日 更新

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