琴那
4.0点
ネタバレ辛すぎます
ブランシュは、夫ジャンピエールと、5歳になる息子アルチュールと 3人でベルギーの街で平穏な日々を送っていました。 自分の見ていなかったときに、アルチュールがいなくなり、 探し始めたときには遅すぎました。 夫と話し合ったり、気持ちを分かち合ったりはしようとせず、 ひとりで抱え込んでしまいます。 そのうちに、アルチュールの幻影を見るようになり、 幻影と遊んだり話したりするようになります 彼女が息子の現実を受け入れられないだけでなく、 彼女自身が現実の生活を見られなくなってきます。そこから、 息子の幻影を作り出してしまったのかもしれません。 この作品は、あまり会話がないので、観る側の心の持ち方によって、 感じ方が変わってくると思います。 じっと見ていると、彼女の行動だけを追うことになり 話の中では、悲しみの持って行きどころがなく、足が地につかず さまよっているようすです。 その状態を、ずっと観ているので、感情移入しすぎると気持ちを 抱えきれなくなってしまいそうでした。 ようやく涙を流すことでつらさが癒えますが、 悲しみは抱えて生きていく様子でおわります。 この映画を、見始めたときの自分には重く感じ、 一度で観終わることができませんでした 二度目に心の準備をして、観終えることができました。 じっくり観ようとされるなら、心の強さが試される作品だと思います。
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