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ゴジラ FINAL WARS (2004)

GODZILLA: FINAL WARS

監督
北村龍平
  • みたいムービー 31
  • みたログ 977

2.55 / 評価:617件

古きよき時代を懐かしむ

  • cyborg_she_loves_me さん
  • 2021年5月8日 12時52分
  • 閲覧数 65
  • 役立ち度 0
    • 総合評価
    • ★★★★★

世の中がウィルスという目に見えないものによって根底から揺るがされている現状の中でこれを見たら、「図体がデカくてエネルギー量が大きいものほど強い」という、この映画に集大成されてるような世界観は、あまりの幼稚さに嫌悪感を通り越してむしろ微笑ましさすら感じます。
 時代は完全に航空機戦の時代に移っているのに「大和」を始めとする巨大戦艦をドヤ顔で作り続けていた日本がアメリカの目にどう映っていたかを垣間見るような思いがします。

 怪獣がいくら怖いと言ったって、所詮は被害はそいつがいる周辺だけです。あれだけ目立つやつなんですから、こっちから攻撃するのも簡単です。
 またたくまに日本中に広がり、どこにいるかわからないし、襲われても防ぎようがないウィルスというものの怖さをいったん知ってしまったら、怪獣の怖さなんて子供だましみたいに見える。
 本気で観客をハラハラさせる怪獣映画は、もう永久に作れないでしょうね。
 そういう意味でこれ(を始めとするかつての怪獣映画)は、古きよき時代を懐かしむために見る映画になると思います。

 この映画が興行的にも大赤字で、当時すでに日本中からクソミソに言われたのはよく知られていますが、それは、2004年当時すでに古臭くなりつつあった大艦巨砲主義による玉砕戦を挑んだことの当然の結果です。
 すでに1990年代に(「ジュラシックパーク」以後)、映画は完全にCGの時代に移行していました。そして当時は日本人がどんなにひっくり返ってもハリウッドのCG技術に肩を並べることは不可能でした。だから、竹槍(着ぐるみ)だって数を集めりゃアメリカに勝てるんだぞ、とばかりに作ったのがこの映画だったわけですね~。

 当時の時点ですでにこれは、本気で興奮しながら見れる映画ではなありませんでした。私も当時、鼻先で笑いながら見たのを覚えています。
 しかしそれは、ただ単にこの映画に対してだけではなく、怪獣映画というもの全体に対して思わず出てきた失笑でした。ああ、もうゴジラの時代は終わったな。そういう感慨を含んだ諦めの笑いでした。

 でも。
 それからさらに20年近くを経た今、あらためてこれを見たら、そういう腹立ちとか軽蔑とかの感情ももうすでに消えて、むしろ古きよき時代を懐かしむ感覚で見ることができます。
 そういうつもりで見てたら、結構面白いです。あー、そういえばオレもこういうシーン好きだったなー、みたいな。
 CG全盛の時代だというのに、明らかにハリボテのビルや模型戦車を手間暇かけて作っておいてブッ壊してる映像なんか、「がんばれー」とか言いたくなります。涙ぐましいです。

 もちろんそれは、全盛期の怪獣映画を本気で固唾を呑んで見ていた世代だからこその感覚なのかもしれません。今の若い人たちはこれを見ても、ただ技術の低さに嫌気が差すだけなのかもしれません。世代による感覚の違いは、当然あっていいです。

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