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ヒッチ・ハイク 溺れる箱舟 (2004)

監督
横井健司
  • みたいムービー 5
  • みたログ 21

1.60 / 評価:5件

狂気によって炙り出された、心の闇

  • aopwkisql さん
  • 2009年5月24日 22時14分
  • 閲覧数 793
  • 役立ち度 3
    • 総合評価
    • ★★★★★

 まだ『ヒッチャー』さえこの世に現れる前に作られた70年代の
カルト作『ヒッチハイク』にインスパイアされ製作されたという
日本版“ヒッチハイク”
 小沢和義さん曰く、グランドキャニオンをイメージして構想を
膨らました結果、日本で、この手の広大な映画と撮れるのは、
北海道しかないということで、舞台は北海道の空の玄関・新千歳
空港を出発点に、日本海側へと向うロード・ムービーに。
 しかも、出演が寺島進&小沢和義ということで、かなり期待を
抱かせる滑り出しではあったが、カルト作では目玉でもあった
情け容赦のないエロ描写の要素は殆ど盛り込まず、狂気といっても
かなりネチっこく内面的な類のものを足しこんだような味わいで、
伝えたいテーマはわかるものの、ちょっと粘度が過ぎた印象。

 本家では、マカロニ・ウェスタンで名を成したフランコ・ネロが
まさかの最低行為で驚かせるものの、ヒッチハイカーはあくまで
単純明快な悪党として描かれているに過ぎず平板だが、本作では、
ネロの役にあたる寺島進の浮気夫は薄味に、一方、小沢和義演じる
ヒッチハイカーの狂気に、かなり意味を持たせた話になっている。
両者の間で主導権が何度も入れ替わり、遂には臨界点に達して、
決壊するまでが、かなりスリリングに描かれており、意外性と共に
心に突き刺さってくる。ある意味脳天気だった本家と、設定こそ
似ていても、目指す方向は全然違っておりました…。
(コワモテ俳優ふたりに挟まれて、あまり見せ場のない妻役の
竹内ゆう紀さんが気の毒なぐらい、男の描写に終始いている)

 決して予算の潤沢な映画とも思えないので、高望みはしませんが
惜しまれるのは、せっかく北海道ロケを敢行していながら、作品
そのもののリアリティとは、あまり合致しきれていないこと。
リアルな心理描写で攻めるストーリーと、そんなアホな…という、
リアリティの無いドライブ・コース(いくら北海道といっても、
そこまで無人ではないし、あんなシチュエーションで道北まで軟禁
状態でドライブするのは、まず不可能…)のアンバランスさが残念。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 悲しい
  • 恐怖
  • 切ない
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