ここから本文です

誰も知らない (2004)

NOBODY KNOWS

監督
是枝裕和
  • みたいムービー 2,050
  • みたログ 6,297

3.96 / 評価:2199件

見終わった後の、この無力感と愛しさ。

  • マイコメロディ さん
  • 2008年4月6日 20時30分
  • 閲覧数 8281
  • 役立ち度 86
    • 総合評価
    • ★★★★★

こんなことが、実際にあったというのだから・・・
「信じられない」・・・・の一言。
イメージワードに「怒り」というものを加えて欲しい。
巣鴨子供置き去り事件をベースに作られた、この作品。
失礼ながら、巣鴨子供置き去り事件が起こった当時、私は幼かったので
この映画を見るまで、事件のことを知りませんでした。
でも、いろいろ調べてみると、
映画よりも実際の事件の方が残酷だったようですね。

今作品は柳楽優弥くんが
史上最年少でカンヌ国際映画祭主演男優賞に輝いたことで有名ですが、
優弥くんの演技はもちろん、内容自体が衝撃的で、
ただ呆然とするしかありませんでした。

母親1人、子供4人の家族。母親は子供の存在を隠している(社会的にも)。
転居の際は、スーツケースの中に次男と次女を入れて、こそこそと引っ越し。
子供達は、学校にも行けず、外にさえ出ることもできず・・・
小さなアパートの一室暮らし。
母親は働いているものの、家事は全て子供にまかせて、夜は遊んで帰ってくる。
長男が、妹、弟の面倒を見ている。
その母親、ある日を境にとうとう家に戻ってこなくなる。
好きな男を追っかけて。お金だけ置いて、家を出て行く。
最初のうちは、長男がなんとかやりくりしていたものの
やがて、そのお金も尽き、電気も水道も止められて・・・

この映画は、その子供達の果てしない戦いを描いたストーリー。

なんて、無責任すぎる母親。
勝手に産んで、いらなくなったら捨てる。まるで物のように。
子供は全然悪くない。
むしろ、この映画の子供達は、そこらへんにいる子供よりもずっとしっかりしていて、とても良い子達なのに。
子供は勝手に育つとか言うけれど、絶対ウソ。
誰か側にいてくれる大人が必要で、愛情が必須。

こんな母親には、絶対になりたくないと思った。

でも、幼児虐待とか、パチンコやりながら子供を車に放置とか
そういうことを平気でする大人が実際にいるのだから、この世は怖ろしい。
絶望的だ・・・ある意味で。

だけど、この作中の子供達は母親にどんなことをされようとも
一度も母親を恨んだりはしていなかった。
むしろ、ずっと慕い続け、母親の帰りを待つ・・・。
貧乏な生活の中にも、希望を見つけ続ける子供達。。。
彼らの生きる力はすごかった。
そんな絶やしてはいけない、かけがえのない輝きを、
絶やしていたのは間違いなく母親の方。

子供を裏切るのはいつも、大人の方なんだ・・・ってこと。

母親の残酷さと子供達の優しさ。
絶望的でありながら、どこか愛おしい。
陰と陽がここまで、絶妙に絡み合う映画はそうそうないと思った。

私が知らなかった・・・誰も知らない世界がそこにはある・・・。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 泣ける
  • 悲しい
  • 絶望的
  • かわいい
このレビューは役に立ちましたか?
利用規約に違反している投稿を見つけたら、次のボタンから報告できます。 違反報告
本文はここま>
でです このページの先頭へ