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誰も知らない (2004)

NOBODY KNOWS

監督
是枝裕和
  • みたいムービー 2,052
  • みたログ 6,322

3.95 / 評価:2227件

映画より事実の方がショッキング

  • tal******** さん
  • 2019年8月15日 11時17分
  • 閲覧数 6614
  • 役立ち度 5
    • 総合評価
    • ★★★★★

タイトルは知っていたが、子供がかわいそうな目に遭う映画をわざわざ見ようと思わなかったのだが、「万引き家族」が良かったのでこちらも見る気になった。


子役のセリフも演技もとても自然。
母親がいなくなって次第に困窮していくのがよく分かり、家の中がぐちゃぐちゃになって悪い友達とつきあうようになる辺りでは、続きを見るのが辛いなと思った。

よく分からないのは、部外者である女子高生が死体遺棄に加担する事。
イジメの被害者と母親に捨てられた子供が親しくなるというのも安直だとに思うし、いくら兄弟姉妹が離ればなれになるのが嫌だと本人達が言っても、いつまでも子供達だけでは暮らしていけない事は、高校生にもなれば分かるはずなのに、ひたすら子供達に寄り添うだけで、子供達を社会と繋げようとはしない。
実際の事件をそのまま再現したのではあまりにも悲惨だが、妹の遺体を埋めるシーンは必要だから、その為に女子高生を登場させた感じで、ちょっと無理があると思う。



実際の事件をググったら、事件の母親は自分が結婚していると思っていたのだが実際には相手の男性が婚姻届を出しておらず、子供(長男)の出生届も出されていなかった。
相手の男性は違う女性と逃げてしまう。
そこまでは気の毒だが、その後役所に相談せず、それどころか父親の違う子供を次々生んでは出生届を出さずにいた。
そしてこの映画にあるように子供達を置いて新しい男性と暮らし始める。
この母親のしたことはおよそ尋常ではない。少し知的障害があったのではないかと思う。
事件後、母親には執行猶予、長男以外の子供達は母親の元に返されるという判決が出たそうだ。30年前の事だから子供は母親が養育するのが一番だと判断されたのだろうが、この母親と、子供達のうちの誰の父親でもない新しい男性との元で、その後子供達がすくすく育っていけたのだろうか?
血を分けた実の子供達にこんな仕打ちをする女、普通の神経を持った男性なら願い下げだと思う。

妹(次女)も実際には椅子から落ちたのではなく、長男の悪い友達に暴行されて亡くなる。
映画よりも事実の方がショッキングで、映画の内容はどこかに飛んでしまった。


追記
あれから考えて、女子高生のしたことは、彼女なりの「最善」だったのかも知れないと思うようになった。
大人から見れば人が亡くなれば医師に死亡診断書を書いてもらい、役所に届け出るとともに火葬するのが最善だと思うが、子供達から見れば妹は飛行機の見える場所に埋葬するのが最善で、女子高生はその気持ちに寄り添ったのだと。
同じく、大人から見れば子供達だけで生活するなど異常だが、この子供達にとってはきょうだいが離ればなれにならずにいつか帰ってくるかも知れない母親を待つのが最善だと思ったのだし、女子高生はその気持ちに寄り添った。

深い話だと思う。
もう一度見たい。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

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