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誰も知らない (2004)

NOBODY KNOWS

監督
是枝裕和
  • みたいムービー 2,051
  • みたログ 6,309

3.96 / 評価:2213件

子供の純粋さの表現が秀逸。

  • mmm******** さん
  • 2021年2月18日 11時14分
  • 閲覧数 411
  • 役立ち度 0
    • 総合評価
    • ★★★★★

公開当初は独身だった私も、今や母となりずっと気になっていたこの作品をようやく観た。
明(柳楽君)の表情から、非常によく成長が見て取れます。映画序盤は明が割りとニヤけていたので最初は気になりました。
調べたら、柳楽君は初めて入った事務所で最初に受けたオーディションで見事に勝ち取った主役。突然下積みもなく始めた演技、そのぎこちなさが逆に物語に良い味を出してくれたと思います。序盤はまだお母さんがいますから、子供達もわいわいと賑やかで楽しそう。やはり子供は親の庇護の元に育っている内は、笑顔でいられるのだと思います。明のニヤけも、まだ母親が側にいる内はよく出てきます。しかし物語が進むにつれてその表情はどんどん変わっていき、目つきも鋭くなる。徐々に愛情の奥で不信感を持ち始め、最終的に裏切られたと感じ表情が無くなっていく演技が秀逸でした。
父親に会いに行った時に、「ゴムつけてたからユキちゃんは俺の子じゃない」と無神経に話す父親。思春期の子供にとって、こういう言葉は頭に残ります。いずれ母親に対する嫌悪感が生まれ、電話した時に母親が「山本です」と名乗った事で何かを悟った明。サキが援交で稼いだお金と母親嫌悪が重なり拒絶。母親の「服を売る」とイライラしながら話す言葉からもその心情が読み取れます。ワンピースを掴みながら嫌がる京子の姿がとても切ないです。
この物語には、大人がたくさん出てきます。アパートで井戸端会議する人達。コンビニ店員。大家。商店街を行き交う人々。例えるなら子供達が白、大人達が黒のようにはっきりと浮かび上がる存在感。
なのに、誰も知らない。
ネグレクトというテーマと並行して、子供の純粋さ・ひたむきさ、逞しさも主軸に置いているように思います。だからこそ綺麗に表現しています。このような、男にだらしない母親が作品に出る場合はやたら露出した服装だったり男とイチャついたりしますが、そういった表現もなく、ユキの遺体もほとんど写しません。内容的には実際に起きた話しを元に作られていて残酷なのにどこか綺麗な映像。野球を楽しむ、草花を育てるその姿。子供は純粋に学びたい、遊びたい、愛されたい。その美しさを、重たいテーマにも関わらず見事に表現している作品でした。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

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