ここから本文です

誰も知らない (2004)

NOBODY KNOWS

監督
是枝裕和
  • みたいムービー 2,051
  • みたログ 6,308

3.96 / 評価:2212件

子供が子供として生きること

「私が幸せになっちゃあ、いけないって言うの!」と12歳の長男に言い放って4人の子供を置いたまま家を出る母親。そして男の元に行った母親は一年近く送金もしない。

父親が全て違う子供たち4人は、母親がどの一人も出生届を出していないから戸籍がなく、学齢になっても誰も学校に行けない。4人の子供は、渡された金がなくなったあとは、内密に賞味期限切れのおにぎりをコンビニ店員にもらって、公園の水道で水をバケツに汲んできて、電気も水道もガスも切られたアパートの部屋で隠れて暮らす。・・・

ある事が、きっかけでこの4人のことがわかり、その実話に忠実にこの映画が作られたのだそうです。

ある時、親切な人になぜ福祉委員や警察に言いに行かないのと聞かれたとき、少年はこう言っています。
「一回、役所に知られたとき大変だった。皆がバラバラの施設に入れられそうになった。」

なんと健気に、彼は弟妹の面倒を見たことでしょう。


こんな身勝手な母親がいるわけはない。4人も子供がいて誰も戸籍がないなんてありえない。アパートの家主もなぜ家賃が入らないのに放置していたのだろう。    見ているとそう思ってしまう。

これが本当に実話だろうかと思うけれど、都会で暮らすのは、子供だけではなく誰もがとんでもない離れ小島に住むのと同じだなのかも知れない。

見終わったとき、題名の「誰も知らない」が、ずんと胸に沁み込んできました。自分のことも、実は「誰も知らない」かも知れないと・・

主演の少年がカンヌ映画祭の主演男優賞を取ったのは凄いことなのでしょうが、彼の強い光の眼の表情はやはり誰が見ても衝撃を受けるのだと思いました。

彼だけではなく、画面に現れる少年少女のどの子も誰も演技しているとは思えません。
よく知りませんが、長期間をかけて撮影したのは子供の短い髪が最後には、凄い長髪になったことでもわかります。

自然な言葉のセリフまわしの台本と、それが自然に出る雰囲気つくり、望遠を多用してカメラを意識させない方法で撮影したのでは、などを感じました。

この映画も、人はどうしてでも生きていく生き物だということを思いました。
そして、本来、親になってはいけない親に、物理的、精神的に放置された哺乳類・人間属の子供は、生きることがどんなに大変かと。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 笑える
  • 不気味
  • 恐怖
  • 切ない
このレビューは役に立ちましたか?
利用規約に違反している投稿を見つけたら、次のボタンから報告できます。 違反報告
本文はここま>
でです このページの先頭へ