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コーヒー&シガレッツ
2005年4月2日公開

コーヒー&シガレッツ

COFFEE AND CIGARETTES

972005年4月2日公開

rai********

5.0

ネタバレスムーズな会話など一つもないが、それが味わい深い

いやぁ、これはハマりました。みな表面的には良好な人間関係を保っているのだけど、会話が始まると途端にギクシャクしていることがあらわになる。どれも一級の俳優が本人役で登場し、ほぼ全話でコーヒーの乾杯がある。スムーズな会話など一つもないが、それが味わい深い。 いとこ同士が会話する第7話と第9話が特によかった。第9話は、見下している相手の俳優からあなたのいとこだと言われ、電話番号を聞かれて断った後、相手がスパイク・ジョーンズの友人だと知って、やはり連絡先交換しようと態度を急変するが断られる。表情の変化が最高!特に男性は、社会的ステータスやお金やコネなど、功利主義的な考え方で相手を判断したり友人の価値を考えたりすることが多いだろう。 第7話は、いとこ同士の女優と落ちぶれたミュージシャンという設定で、ケイト・ブランシェットまさかの一人二役!社会的ステータスのある女優のほうが、思いやりもあるし人間的にも上という話だ。ミュージシャンが送ったCDをまだ聞いてない、と女優に対して怒るのだが、考えてみたらまだ送っていなかった。女優が上階まで来ない?と誘うのに、行って何の意味があるのよ、とにべもない。 この2話を通して、人を良くしたり悪くしたりするのは、社会的成功そのものではなく、その人の人格や謙虚さであることが浮き彫りになって見事。 第6話のNo Problem は、本当は問題だらけで、助けてほしいのだが、プライドが邪魔して、助けてくれと言えず、それどころか聞いてくる相手に対して八つ当たりしてしまう。これは身に覚えがある!実に子どもっぽいけど、なかなか素直になれない場合があるのも事実。 最後、地球全体が共鳴体というテスラの格言に戻って、地球的視点に一気にズームアウトし、映画は終幕となる。

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