ブラディ・サンデー

BLOODY SUNDAY

110
ブラディ・サンデー
3.7

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作品情報上映スケジュールレビュー

作品レビュー(16件)


  • エル・オレンス

    5.0

    エンディングのU2に涙溢れる。

    映画ファンなら、観始めてすぐにポール・グリーングラス監督作だとピンと来ると思います。彼ならではの手持ちカメラワークの魅力が存分に発揮されています!リアリティあり、緊張感あり、臨場感ありの手に汗握る展開の連続に、目が離せないです! U2が熱唱するED曲「Sunday Bloody Sunday」も、強く胸を打つ歌詞と力強い歌声に、涙が溢れます・・! アイルランドはこの事件を決して忘れない一方、イギリスではこの事件はほとんど語られないという現状に対し、「イギリスとアイルランドの双方が納得できる映画を撮る」ことを目指したポール・グリーングラスやジム・シェリダンの熱き想いが、映像からひしひしと伝わってきます。アイリッシュとブリティッシュの人間が共同で作り上げたことも大きく称えたいです。 DVDに収録されている、スタッフ&キャスト陣やアイバン・クーパー本人へのインタビューを含んだ舞台裏の特典映像も、かなり見応えあるので、そちらも是非。 ==================================== ★2002年ベルリン国際映画祭 金熊賞受賞

  • yio********

    3.0

    下手に国に逆らったら

    殺されるってことだ。 デモ隊はフーリガンとして当局や軍に監視され、その行動を逐一把握されたうえでここぞというときに効果的に攻撃されたようだ。 射殺者たちは後で国から表彰を受けたという嬉しいオマケまでついている。 他山の石ではなく日本も何れこうなるのだ。 民主主義先進国の大英帝国殿に於いてさえこうなのだから、戦争する国作りを血眼になって進めている総理閣下や御政権に長期政権を与えているどこかの平和国家などはこぞって後追いをするだろう。 映画の内容は概ね合格だがドキュメンタリー調の画像が今一、もうちょっと金掛けろと言いたい、音楽はBGMなど一切ない、エンロルの歌だけ、これがまた余りにも下手糞なので音楽は1太郎。

  • oce********

    4.0

    迫ってくるような迫真さが

    1972年に起きた差別撤廃のためのデモ行進。 下院議員アイヴァン・クーパーの呼びかけによって実現するが、政府は軍隊を差し向ける。 基本ドキュメンタリーのように経緯を見せていくのだが、終盤遂に暴徒と化した市民を制御するため軍隊はゴム弾の代わりに実弾を使う。 軍隊が自国の市民を銃で迎え撃つというおかしな状況が成立してしまう。 この矛盾を監督のポール・グリーングラスが生々しく描く。 室内では俯瞰で映し、一旦外に出ると被写体に寄り、まるでデモに参加しているような臨場感が迫ってくる。 そして結末は苦々しいものとなる。 後日談も含め、このデモ自体が意味のあったことなのか。 当事者たちの苦悩がまざまざと伝わってくる。

  • tan********

    5.0

    エンドロールが凄い!

    U2のサンディブラッディサンディが流れます。 映画自体は英国の闇をリアルに描いており、同じくアイルランドをテーマにした『麦の穂をゆらす風』もショッキングでしたが、こちらもかなり衝撃的な内容です。 更に私にはエンドロールが一番響きました。 この曲が好きな方はぜひ見て欲しいです。

  • vitality

    5.0

    引き込まれてまるでその場にいるかのよう

    恥ずかしながらこの事件のことを知りませんでした。 デモ行進主催者、制圧するイギリス軍、参加している市民たちをドキュメンタリーチックに場面を切り替え映していく。 事件の背景、平和的に行進を行おうとする主催者、不満が溜まっていた市民、暴徒化する一部市民、耐えていた軍… 無駄な場面が一切なく、丁寧に展開されていき、この事件を知らない人でも分かりやすく描かれている。 本当にその場にいたかのような感覚 悲しみのあまり叫びたくなるし、その後絶望的な悲壮感が訪れる エンディングはU2のブラディサンデー この事件を基にした曲がLiveバージョンで流れる この映画をきっかけに血の日曜日事件を知られて良かった

  • tsu********

    3.0

    グリーングラス監督の出世作

    以降、手持ちカメラの臨場感と迫力を追及してヒットメーカーとして出世するのでした。 めでたしめでたし・・・ですが、製作者の思い入れの強さは伝わってきます。 英国軍の指揮官は女王陛下から勲章までもらっている、オチは、なかなか腑にオチないですが、これまでもこれからも繰り返されることでしょう。 軍隊という暴力装置の素直な反応として。 どこかデジャブな怖さに、星三つ。

  • カッチン

    4.0

    不条理・理不尽・正義とは?

     1972年1月30日の日曜日に予想だにしない事件はあった・゜・(ノД`)・゜・ 不条理なカトリックの差別撤廃のために立ち上がるアイバン下院議員率いる大規模なデモ隊と、イギリス政府率いる軍隊の衝突・・・と言うより軍の一方的な虐殺と言っても過言ではない。。。  2002年制作のこの映画、ビシビシと現場の緊張感が伝わってくる|゚Д゚)))  アイバン議員役のジェームズ・ネスビットの演技、犠牲となった若者の恋人がそれを知らずに約束した場所で待ち続けるシーン、ポール・グリーングラス監督のドキュメンタリータッチで描いた現場の臨場感、U2のBloody Sunday・・・ 個人的には2008年のハート・ロッカーはこの映画の影響を多少なりとも受けているのではないか?と思うほど。。。  日本未公開のこの映画、評価が高いのは頷けるが当時公開しても日本ではヒットしなかっただろう。でもたまにはこのような映画も観なきゃなと強く感じさせられた1本だった。。。

  • ma_********

    5.0

    この力作が未公開だなんて…

    本作の題材となった「血の日曜日事件」は、 個人的に大好きなU2の『SUNDAY BLOODY SUNDAY』という曲で、 その名前くらいは知っていたが、こんな事件だったとは…。 本作のスタイルは、 「リアルタイム群像劇」とでも名付ければいいだろうか。 物語はデモが実施される前日に始まり、それが収束するまでの長い一日を描く。 アイルランド、イギリス双方の展開を交互に映し、 それらを短いショットでコラージュ的に繋ぐことによって、 緊迫感のある「リアルタイム感」が演出されている。 描かれている人物たちは必ずしも一様ではない。 デモの参加者の中にも、 圧制に立ち上がった「かわいそう」な小市民ばかりがいるわけではない。 英国軍を挑発する血の気が多い若者もいるし、 過激なテロを行う武装組織IRAの姿も見える。 取り締まる側も同様に一枚岩ではない。 カトリック系アイルランド人への差別意識丸出しの好戦的な隊員もいれば、 武力で鎮圧しようとする軍隊を何とか抑えようと苦心する地元警察官もいる。 そもそも、 このデモの主催者であるクーパー議員(ジェームズ・ネスビット)自身が、 カトリック教徒ではなく、差別を受けていないプロテスタントであって、 その存在自体が本作の立つスタンスを物語っている。 つまり本作は、 まるっきりイノセントでかわいそうなアイルランド人と、 それに対して血も涙もない残酷なイギリス人という、 単純な二項対立の構図を描いた作品にはなっていないということだ。 決して英国軍との衝突を望んでいないデモ参加者もいる。 取り締まる方にも流血の事態を避けようとする者もいる。 だが「不信感」や「憎悪」という負の感情を前にして、 そういった平和を望む声は、なすすべもなく飲み込まれ、かき消されていくのだ。 こともあろうに、 ベルリン国際映画祭で金熊賞を受賞したにも関わらず、 本作はまさかの日本未公開。 それも北アイルランドの独立問題という、 日本人には馴染みの薄い題材だったからなのだろうか。 いずれにしても、 これだけの力作を観客の目に触れさせなかった日本の映画業界の罪は、とてつもなく重いと言わざるを得ない。

  • mkp********

    4.0

    その場にいるかのような再現性

    観賞方法は考える必要はあるかもしれない。万人向けというよりも、既にアイルランド紛争の歴史を知っている向けだと思う。歴史関係・事件そのものの背景の部分は既に知っていることを前提として作られており、事件の状況そのものに焦点を当てて作られたドキュメンタリーである。デモの様子・発砲の様子が大部分を占める。実際、私は、ほとんどアイルランド紛争の予備知識がほとんどなかったため、観た後にアイルランドの歴史から調べることとなった。 この映画のおもしろいところは、その場にいるようなカメラワークと、イギリス軍関係者・公民権運動側がそれぞれの立場でしっかりとコメントされていることである。市民に対して軍部側が発砲するに至ったのかの軍側のパニック心理と群集心理が説明されている。組織行動、特に軍側の発砲事件後の組織行動が詳細に説明されていておもしろい。 政治性も高いが、どちらかというと発砲事件に至る状況心理と不祥事隠ぺい事件かに見える軍側の組織行動心理がおもしろいと思う。

  • jac********

    5.0

    本当に素晴らしい。

    市民運動とそれを抑えたい軍隊。市民運動内部でも平穏派と過激派がいて、軍部にも穏健派と強権派がいる。この映画ではそうした入り乱れる異なる立場の意図がなんとも見事に表現されています。淡々とリアリスティックに描き出す描写が、実際に起きた事件の重大さを効果的に伝えています。扱っているテーマも重大ですね。アイルランド弾圧の一端をみることができます。歴史映画としても評価できます。テーマも質も本当に見事。ラストで流れるU2の曲。U2が曲でその悲痛さを訴えていたとは知りませんでした。まさか現代のイギリスでこんなことがあったとは・・・。

  • onn********

    5.0

    細部再現の放棄が生んだ迫真性

    今もきっと世界のどこかで、この様な理不尽な暴力が実際に起きているのだろう。 そのすべてを把握することは到底不可能であり、今日に至るまで、星の数ほどの名もなき市民の尊い命と日常が、無残に踏みにじられ歴史の闇に葬り去られてきたのだろう。 この映画の映像は、ドキュメンタリータッチという形容も恐ろしく安易に感じられるほど、目の前の悲劇の一部始終に肉迫している。歴史的な惨事を扱っているとは言え、30年以上も前の出来事である。なぜこのような迫真性に満ちた表現が可能だったのか。その理由は、一見矛盾している様だがこの映画が「再現」を放棄しているからなのだ。 ポールグリーン・グラスは、文字通り過去の事象を正確に寸分違わずに再現することには関心がない。(というよりその様なことは原理的に言って不可能なのだ。)それよりも俳優の演技やカメラワークを完全には制御せずに、あるシークエンスを一気に撮ってしまうというやり方で、活きた場、生の現実を創出しようと目論むのだ。今、目の前で実際に、ある出来事が進行するということは、カメラをまわす人間も当事者として否応なしに巻き込む。細かな制御や再現から逸脱しつつ進行する、撮影現場で実演される惨劇は、文字通り制御不能な様相を呈することで、「この場」を「あの時」の「あの場所」へと転移させる。細部においては正確とは言い難い描写だが、対象との真の意味での距離感を生じさせるのだ。 今もこのような惨劇が世界のどこかで起きていると知っていながら、無関心な態度が日常化してしまっている私たちに、まずは現実と向き合うこと、目撃させることを強いる、効力を持った映画である。

  • cat********

    5.0

    ネタバレ他人事とは思えない今の時代に。。。

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • 一人旅

    5.0

    とてつもない映画です。

    第52回ベルリン国際映画祭金熊賞受賞作。北アイルランドのデリーで実際に起きた事件(血の日曜日事件)を元に製作している。ドキュメンタリータッチでリアリティが半端じゃない。カトリックとプロテスタント、両者間の深い溝と、デモ隊を鎮圧するために駆り出された軍と司令部間の意思疎通が図れなくなったことが原因で起こった悲劇。罪のない人々が次々と射殺される場面は気分が悪くなるほどの衝撃。

  • i0b********

    5.0

    衝撃を受けました

    これは映画ですが、ドキュメンタリー的な撮影方法のため、 まるで実際の出来事を体験しているように感じました。 迫力と気迫に圧倒されました。頭をガツンと殴られたようです。 映画全体を通じて訴えかけてくる、非暴力と正義への希求。 賛辞を送らずにいられません。素晴らしい作品です。見てよかった。

  • yso********

    4.0

    宗派が違えば必ずもめるわ、いい子でも…

    ・右往左往しながら逃げ惑ったような感覚に陥った。理不尽で不条理で、悔しくてしょうがなかった。この追体験は作品の力による。素晴らしかった。 ・時代背景 1968年夏、北アイルランドでは公民権運動が起こった。選挙、住宅の割当て、雇用などにおける差別に対してカトリック教徒によるデモが各地で行なわれ、デリーではアルスター警察が非武装のデモ隊を手荒く制圧する姿がテレビで全世界に放送され、北アイルランド問題が表面化することとなった。以降、統一党支持者(プロテスタント)と国民党支持者(カトリック)の両過激派グループによる準軍事的組織活動(テロ活動)が活発化し1970年代始めごろから政治的な危機に陥った。治安が悪化する中、1972年の1月30日、ロンドンデリーにおいて北アイルランド公民権協会のデモに対する弾圧で13名の犠牲者がでた、この「ブラディサンデー事件」をきっかけに、この1年間に死者470名、10000件を超える射撃、およそ2000個の爆弾が仕掛けられ、531人の逮捕者を出し、北アイルランド紛争において最も悲惨な年となった。北アイルランド政府に解決能力がないと見たイギリス政府は同年北アイルランド議会を廃止しイギリス軍を派遣し、ウエストミンスターから直接統治に乗り出した…。

  • uch********

    5.0

    こんな邦画を見てみたい

    実際にあった事件をドキュメンタリータッチで丁寧に淡々と描くことで、それゆえにこっちに重く迫ってくる。 ヘンにドラマタイズしない「大人の」演出が、素晴しかったです。映像も美しい。 ドキュメントタッチの傑作「ユナイテッド93」を思い出しました。 そういえばこういう映画、日本にはないんじゃないかなーと。 作り手の「想い」ばかりが前面に出た過剰演出の映画が多い中、こんな邦画を見てみたいなと思ったり。

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