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4.0点
ギレルモ・デル・トロはデビュー時からホラーとドラマの融合が上手くできている。 今のところ「パンズ・ラビリンス」が一番思い描いているものの完成形だろうが、その原点こそこの作品。 内戦続きのスペインのある孤児院。 新たに入居したカルロスは奇妙な物音だったり、同居している少年のいじめに悩む。 そして遂に奇妙な物音を発する霊の存在に気付く。 ホラー風味もあるのだが、現実にはそれ以上に醜い人間の欲が垣間見えるという主張もしっかり生きている。 復讐が完遂するラストには、虚無感も見えるあたり、優れたドラマを見せるデル・トロの演出はお見事。
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