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千の風になって (2003)

監督
金秀吉
  • みたいムービー 9
  • みたログ 22

3.13 / 評価:8件

死と正面から向き合える映画

  • Kurosawapapa さん
  • 2007年4月5日 9時43分
  • 役立ち度 23
    • 総合評価
    • ★★★★★

素晴らしい内容でした。それ故、映画作品として残念な点もあったので、先にその点を述べさせてもらいます。
まず脇役ですが、雑誌の編集長や劇団の監督、ラジオ番組の司会者など、演技がいまひとつで、水をさした感があったのがとても残念でした。
また、おそらく訴えたいであろうことを全てあからさまに表現してしまっていて、深みや暗喩的なものが少なかったため、なんとなくテレビを見ているか本を飲んでいるような感覚になってしまいました。
ゆえに作品として秀作とは言えないと思います。しかし内容的には多くのことを感じました。

この映画は人の生死をテーマに3つのオムニバス様映画になっています。
1つめは幼くして迎える死を親の視点から見た内容、2つめは母親の自殺とそれに追いやった娘の視点から見た内容、3つめは歳老いて迎える夫の死を妻の視点から見た内容が描かれています。そしてそれら全体を、出産を迎えようとする記者の視点から見ています。
同じ家族の話ではあっても、視点を様々に変えることによって、見る側に本人の気持ちや家族の気持ち周囲の気持ちなど、いろいろな思いを喚起させてくれる映画です。

人はこの世に生を受けて生かされ、そして誰もが宿命を全うし死んでゆきます。
最期に自分の生きた人生を振り返った時、どう思うのでしょう?
生きるということは何が幸せで、何が不幸なのでしょうか?
不幸なことも試練と考えれば、死ぬ時に、とりあえずも生き抜いた、頑張り抜いた自分に満足できるのではないでしょうかか。
2つめの作品で母親は自殺しましたが、夢で自分は生き抜く事ができなかった弱虫だと言っています。
1つめの幼くして亡くなる子供も最期に「幸せ、幸せ」と言いながら幸せだったことに感謝するかのように亡くなります。
生を受けてる間は、全てを受け入れて、苦しい時も悲しい時も精一杯生き抜くことが最期を迎えた時の幸せに連がるのかもしれません。
またこの映画は、家族や医療関係者や友人を含めた周囲の人のあるべき姿と感謝の心を感じさせます。
死に直面した時、看取る側も、そして看取られる側もどうあるべきかをとても考えさせられました。

自分の願いは、精一杯生き抜くこと、これから看取る時あらば心をこめて対応したい、そして最期は愛する家族に看取られたい、そして感謝したい、そんな思いを強めることのできた映画でした。

詳細評価

物語
配役
演出
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音楽

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