2004年9月4日公開

草の乱

1182004年9月4日公開
草の乱
3.6

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作品情報上映スケジュールレビュー

あらすじ・解説

病に伏すひとりの老人は、妻と息子に今まで隠してきた半生を語り始めた。それは自分が死刑判決を受けたが逃げ出し、偽名を使い生きてきたこと。そして、明治16年秋に秩父で起きた事件のことだった……。

シネマトゥデイ(外部リンク)

作品レビュー(11件)

勇敢21.9%かっこいい15.6%泣ける15.6%切ない12.5%悲しい9.4%

  • kih********

    3.0

    「乱」の演出は難しいけど…

     「維新」とはいうけど、それはあくまで勝者の歴史用語でしかない。どんな手を使っても勝てば官軍、政治の実権を握る。いかにも危うかった“革命”劇だったが、一旦政権を握ったからにはあらゆる手を使って反権力運動は潰さねばならぬ。  一地方の“一揆”だったが、よちよち歩きの「維新」政権には、足元を脅かす勢力になった。この時点で、以後の中央集権への道で使われることになる様々な切り崩しと弾圧の手法が駆使されていたことが分かる。いい勉強になった。  映画としてみた場合、残念なことがひとつだけある。他の映画でもそうだが、「乱」を描写する際の兵士の動きや表情が軽すぎる。この映画では特にそれが目についた。せっかくの地元ボランティア・エキストラ(8000人と紹介された)なのだが、若い皆さんの無表情とぎこちない歩行・走行が緊迫感を喪失させている。  『草(村or虐げられた者)の乱(秩序を反転させるor激しい闘い)』に相応しい臨場感が欲しい。人々の切羽詰った鬼気が欲しい。隊列を組んだ時の3列目以降が棒立ちだ。色白で(美男子ではあるが)気迫に欠ける現代青年そのままだ。郷土(史)を愛する地元ボランティアの若者たちに、もうちょっと演出(演技指導)してあげられないものか、と、残念。

  • kin********

    3.0

    ネタバレ困民党に光あれ

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • sei********

    5.0

    日本映画の快挙!

     同様のテーマとしては、カーク=ダグラス氏主演の「スパルタカス」がある。古代ローマで実際に起こった剣奴の反乱を描いた作品であり、原作者は近代の市民革命や社会主義革命にダブらせて創ったともいわれている。  この映画に触発されたメル=ギブソン氏が後に「ブレイブハート」を監督した。これもイングランドに植民地化されるスコットランドを救った農民が題材で、中世ヨーロッパの一農民が独立解放戦争を指導した実話である。  この2つの映画を観て思ったのは、いずれも資本主義の権化で世界人民の支配者的立場のアメリカのハリウッド映画である。誰にでもウケる愛と暴力とスリルの娯楽大作を大量生産する国が、一方で被支配者に感情移入して革命モノを制作して大ヒットさせる。アメリカ映画の層の厚さを思い知らされた作品でもある。  なぜ日本では「スパルタカス」や「ブレイブハート」のような作品が世に出ないのか、これが不満だった。日本史にも題材となるエピソードはごまんとある。自民党長期政権は「従順な日本人」のおかげとする学者が多い。「日本では革命は起こらなかった」とする学者もいる。しかし世界史的に見ても画期的な革命が無かった訳ではない。この映画にある困民党の蜂起がそれだ。  先にあげたハリウッド映画と異なるのは、困民党を組織して死んで行った人々は奴隷でも貧農でもない。読み書きできる知識階級や地方官僚の担い手の元武士たちが主人公である。友人から聞いた事がある。「学生のころ左翼で初老の今は右翼文化人、ていうのは学生のころが貧乏だったからだ。しかし失うモノを抱えている人が全てを投げ出して闘いに挑む奴は信用できる」  日本は明治維新からいきなり軍国主義になったのではない。明治の前半は教育勅語も帝国憲法もない。意外だが婦人参政権を認める自治体もあった。民主的な国になるか中央集権国家になるかの鍔迫り合い、せめぎ合いの時期があった。最初は特権を奪われた武士の反体制運動だったのが、平民(国民)主体の運動へと変わっていく。この映画はまさにその時の様子を描いたものである。  DVDは出ないのか?

  • beatles_fab4

    5.0

    興奮、鳥肌

    詳細な歴史的事実など知りません、ただ時代劇が好きでこの映画を見ました。これが実に良い。人々が蜂起し、列を成して動く様は圧巻、何かが起こるのではと期待させてくれます。後半は、顔付き雰囲気とも戦国時代劇を見ているようでした。久々に日本映画の重厚さを感じました。なぜ広く知られていないのか?ぜひ多くの人に見てもらいたいです。

  • syu********

    4.0

    明治男の気骨

    各俳優の男伊達が光っている昨今稀なる映画。 1873年から1896年ごろにかけて存続した欧羅巴大不況のさなかに発生した1882年のリヨン生糸取引所(同取引所はフランスのみならず、当時欧州最大の生糸取引所のひとつであった)における生糸価格の大暴落の影響により、1882年から1883年にかけて生糸の国内価格の大暴落が発生した。山国秩父では、江戸時代半ば以来、養蚕が盛んだった。農民たちは、石だらけの傾斜地に桑を植え、蚕を飼って糸をとった。 1859(安政6)年に欧羅巴・亜米利加との貿易が始まってからの、日本の最大の輸出品は生糸だった。秩父の農民が紡いだ生糸も横浜に運ばれ、英吉利商人らに高値で買いとられていった。明治に入ってからも、秩父の農民たちは、桑の増産や、養蚕・製糸の為の道具の改良に知恵を絞った。養蚕先進県群馬と接する秩父地方には、温度管理・湿度管理を徹底することで繭の安定した収 穫を図る児玉町・競進社系の「温暖育」などが導入された。また、水力を使った機械製糸工場を創業しようとする人々や、困難ではあるが成功すれば大きな利益が見込める天蚕飼育に挑戦する人々もいた。山国秩父で、斜面の多い大地に根ざした近代産業を如何にして創っていくかが、地域の課題であり、人々は、金融業者から借りた資金を設備投資に投入した。 1881(明治14)年以後大蔵卿に就任した松方正義によるデフレ政策の影響が出始めたのは翌年あたりからだった。軍備を拡大するための間接税の増税と緊縮財政によって、各地の農村は深刻なデフレに見舞われた。その影響によって、生糸の価格は大暴落し、養蚕に賭けていた農民たちの生活は破滅に瀕した。学校費の負担や、国政に関する業務の拡大によって増える町村費が、彼らの負担を重くした。1884(明治17)年10月31日から11月9日にかけて、埼玉・群馬・長野などの民衆数千人が負債の延納、雑税の減少などを求めて武装蜂起した。 「秩父事件は貧しいから起きたのではなく、段々豊かになる時に潰されたところに秩父農民の怒りがある」「自由自治元年」という“年号”は、日本史上、最終期の私年号と考えられている。  神山監督はいう。「今の日本は時代状況が秩父事件当時とよく似ている。秩父困民党の人たちは、あの時代だったから、刀や槍をもって立ち上がった。でも、今の私たちには選挙権という武器がある」

スタッフ・キャスト

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製作総指揮
緒形直人井上伝蔵
藤谷美紀井上こま
杉本哲太加藤織平
田中実高岸善吉
安藤一夫落合寅市
神山兼三坂本宗作
比留間由哲新井周三郎
藤田哲也大野苗吉
北村有起哉飯塚森蔵
永岡佑村上泰治
並樹史朗井上善作
岡野進一郎菊池貫平
石田信之小粕常次郎
益岡徹大井憲太郎
高橋元太郎赤芝の平吉
堀内正美井上豊作
斉藤とも子井上せき
渡辺哲柴岡熊吉
樋浦勉山左主人
尾美としのり鎌田警部
綿引勝彦江夏警部長
河原崎建三宮川津盛
原田大二郎山県有朋
山本圭伊藤博文
猪野学井出為吉
四方堂亘大野福次郎
藤巻裕己柏木太郎吉
池上リョヲマ石田造酒八
大塚和彦門平惣平
丹治大吾新井繁太郎
内田紳一郎新井悌次郎
崔哲浩柳原正男
北斗潤荻原勘次郎
八下田智生嶋田清三郎
齋藤康弘村竹茂市
谷口公一大野国蔵
田中優樹堀口幸助
前田淳新井甚作
永野典勝犬木寿作
田中好子高浜ミキ
林隆三田代栄助

基本情報


タイトル
草の乱

上映時間

製作国
日本

製作年度

公開日

ジャンル