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草の乱
2004年9月4日公開

草の乱

1182004年9月4日公開

kih********

3.0

「乱」の演出は難しいけど…

 「維新」とはいうけど、それはあくまで勝者の歴史用語でしかない。どんな手を使っても勝てば官軍、政治の実権を握る。いかにも危うかった“革命”劇だったが、一旦政権を握ったからにはあらゆる手を使って反権力運動は潰さねばならぬ。  一地方の“一揆”だったが、よちよち歩きの「維新」政権には、足元を脅かす勢力になった。この時点で、以後の中央集権への道で使われることになる様々な切り崩しと弾圧の手法が駆使されていたことが分かる。いい勉強になった。  映画としてみた場合、残念なことがひとつだけある。他の映画でもそうだが、「乱」を描写する際の兵士の動きや表情が軽すぎる。この映画では特にそれが目についた。せっかくの地元ボランティア・エキストラ(8000人と紹介された)なのだが、若い皆さんの無表情とぎこちない歩行・走行が緊迫感を喪失させている。  『草(村or虐げられた者)の乱(秩序を反転させるor激しい闘い)』に相応しい臨場感が欲しい。人々の切羽詰った鬼気が欲しい。隊列を組んだ時の3列目以降が棒立ちだ。色白で(美男子ではあるが)気迫に欠ける現代青年そのままだ。郷土(史)を愛する地元ボランティアの若者たちに、もうちょっと演出(演技指導)してあげられないものか、と、残念。

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