あらすじ・解説
グルジアで暮らすエカおばあちゃん(エステール・ゴランタン)の楽しみは、孫のアダ(ディナーラ・ドルカーロワ)にパリに住む息子の手紙をフランス語で読んでもらうこと。だがある日突然、訃報が届く。
シネマトゥデイ(外部リンク)
作品レビュー(44件)
- dkf********
4.0点
これは拾い物。グルジア(現ジョージア)を舞台にした三世代の母娘によるハートフルドラマながらエスニック色は希薄で、監督のカラーから全体的にフランス映画の趣が強いのは見やすさの面からも好印象。 このウエットなストーリーを過度のお涙頂戴に流れない演出のバランスが絶妙で、最後の「やさしい嘘」で終わる余韻も清々しい。やさしいかどうかはともかく、この嘘は「有」だ。すべて何でも正直に言うのが正解ではなく、家族だからこそついて良い嘘もあるということだ。 登場人物たちを演じる役者たちが皆んな素晴らしいが、特に主役の老女優の自然体の演技は絶品。彼女は85歳で本作でデビューした「新人女優」だそうだが、デビュー作ならではの「初々しさ」がこの役において完全にプラスに出ているといえるだろう。 なかなか目にする機会は限られるマイナー作だが、静かでスローで温かさに満ちた良い小品だ。これは覚えておいて損はない。
- nky********
5.0点
ストーリー途中までは、優しい嘘なのか、酷な嘘なのか、なんともいえない感じで観てましたが、最後におばあさんが嘘をしっかりまとめて、正しいとか、いけないとか、そういう次元を超える世界に運んでくれた気がしました。 ヨーロッパのなかでも経済大国のように恵まれず、歴史に翻弄される小国の人々の苦労や暮らしぶりも少し感じとれるような、地味ながら良い映画でした。
- tri********
5.0点
ややダルい展開に2回に分けて見たけど、最後で久しぶりに良い映画見させてもらった。鑑賞後、余韻を残させるところも素晴らしい。 2017/11/09 貸出DVD
- k21********
4.0点
このレビューにはネタバレが含まれています。 - oce********
4.0点
祖母、母、娘の3人で暮らすグルジアの一家。 貧しい暮らしの中で祖母のエカが唯一楽しみにしているのは息子オタールからの手紙。 しかし急なオタールの訃報によって、おばあちゃんを悲しませないために母娘がオタールの代わりとして手紙を書き続けることに。 邦題はこれに掛けてあるのだが、それは二重の意味を持っている。 このおばあちゃんを演じるエステール・ゴランタンの佇まいは、演技と忘れそうなほど自然。 そこにグルジアという国の事情を絡めて物語は出来ている。 最後に嘘が結実する展開は予想もしなかったが、とても愛に満ちている。 綺麗すぎるといってもいいくらいの結末だが、こういう嘘ならつかれてみたい。
スタッフ・キャスト
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