自分はかなり好きな作品
- ドラファンのつぶやき さん
- 2013年5月13日 23時33分
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- 総合評価
この映画、劇場で見たなぁ。同時上映の「感染」はイマイチだったけど、こちらの『予言』は結構好きなんですよね。
■ホラー映画考
この映画のレビューの前に、『リング』や『らせん』のレビューを拝見してて思ったことを書きます。簡単に言うと、『「リング」は恐かったけど、「らせん」は期待と違って恐くなかった』ってやつです。この映画も、「らせん」の様に恐くなかったというレビューが多いと思うんです。それって何でなのかなぁー?
男性なら分かってくれると思うんですけど、この現象は、エッチなビデオのタイトルとパッケージから内容を想像して、実際見たら期待してたのと全然違った(>_<)みたいなことだと思うんだよね。つまり、「予言」も「らせん」も、恐い映画だな!ホラーでショッキングなシーンがあるんだ!と内心ワクワクしてたのに、期待してたのと違ったから評価が低いんでしょう。
「予言」も「らせん」も、ホラー枠じゃなかったら(ミステリ、SFとかサスペンス?)、評価はだいぶ違ったと思うよ。それくらい良く出来てると思う。
■恐くないと言う意見もあるが、自分には十分恐かった
貞子がテレビから出てくるみたいなショッキング映像はないけど、主人公がどんどん追い詰められていく様子は、本当に恐かった。
1つ目は、仕事に邁進する主人公はある日を境に、突然不幸のどん底に叩き落とされる。自分が不幸になるなんて想像もしていタイプ。それが、一瞬で絶望を味わう恐怖。2つ目は、先に起こる事が分かるのに、どうすることも出来ない無力感。自分の知ってる人がどんどん死んでいく。3つ目は、最も辛い場面を何度も追体験する無間地獄。
幸せなもの、大事なものをどんどん奪われていく、これが見ていて本当に恐かった。そして、恐怖新聞に取り憑かれた運命は抗えないことの怖さ。ミステリ・サスペンス的な要素も少しあるけども、結局は恐怖新聞には逆らえない、その謎は絶対解けない。それもやはり恐怖なんだよね。
■地上波では放映出来ないかもしれない
冒頭のトラックドライバーの追突も、祇園の暴走事故や鹿沼市のクレーン事故を想起させるし、電車の脱線事故も福知山線の脱線事故とダブる。通り魔事件も、秋葉原や昨年の大阪心斎橋で起きた事件はショッキングだった。いずれの事件・事故も映画の方が先だが、まさに予言したかのような内容は、地上波では放送できないかもしれない。
実際の事件とは勿論無関係であるし、映画の内容の本質は得体の知れない運命の恐怖と家族愛・父性愛だ。だから、実際起きた事件は横に置いて、テレビでも何とか扱ってほしいものです。
ちなみに、電車事故のシーンは劇場版でも、駅のホームから突然葬儀のシーンになったと記憶してる。先ほど見た映像でもそうなっていました。
■三上博史&堀北真希の存在感は凄い!
もう、この映画を観終わった後は、三上さんの苦悶の表情が脳裏から離れない。それくらい、三上さんの演技が全てだった。その中でも、堀北真希ちゃんの生気が無い表情でも可愛さが際立ってたのが、やはり凄かった。真希ちゃんのジト目は、あんなに可愛い子でもやっぱりギクリッとします(>_<)
のりピーは、この頃くらいから…と思うと複雑な気分になります。映画館で見てたあの時は想像もしなかったなぁ。のりピーを批判するのは簡単だけど、やっぱりそういうのは恐いってことですね。
改めて見ると色んな事を考えます。貞子系統のホラーを期待されている方には、もう一度ミステリ、SFやサスペンスだと思って見直していただければ、じわじわと良さが見えてくるかと思います。
最後まで読んでくださってありがとうございました。
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