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バッドサンタ (2003)

BAD SANTA

監督
テリー・ツワイゴフ
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3.76 / 評価:206件

解説

アート系作品『ゴーストワールド』で、若者の熱い支持を得たテリー・ツワイゴフ監督の最新作は、毒のあるユーモアたっぷりの娯楽作。『バーバー』の怪優、ビリー・ボブ・ソーントンが酒癖も女癖も悪いヨレヨレのサンタを熱演し、ベテラン小人俳優のトニー・コックスと名コンビを見せる。昨年のクリスマスに全米公開され、大ヒットを記録。“いい人”の代表格であるサンタが酒臭い息でまき散らす罵詈雑言に抱腹絶倒。

シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ

大の酒と女好きのウィリー(ビリー・ボブ・ソーントン)は、プロの金庫破り。クリスマス時期にサンタの格好をして相手を油断させ、相棒(トニー・コックス)とデパートで犯行を繰り返していたが……。

シネマトゥデイ (外部リンク)

映画レポート

「バッドサンタ」冒涜的なサンタが表層的な世界に揺さぶりをかける

 今年のアメリカ大統領選では、ブッシュを後押ししたキリスト教の求心力が注目を浴びた。この映画がアメリカで公開されたのは昨年のクリスマス・シーズンだが、冒涜的なユーモアの連発に、感情を逆なでされた人も少なくなかったことだろう。だが、この映画が揺さぶりをかけるのは、宗教だけではないし、かといって商業化されたクリスマスという次元にとどまってしまうわけでもない。

 ツワイゴフの前作「ゴーストワールド」のヒロインは、デフォルメされた黒人のポスターという、画一的な郊外で隠蔽されたイメージを表に引き出すが、差別の問題が起こるのを恐れた人々に排除される。郊外のショッピングモールを舞台にしたこの映画では、淫らな行為を目撃したマネージャーが、バッドサンタをクビにしようとするが、彼の相棒から小人への差別だと詰め寄られると、途端に沈黙する。サンタの冒涜は、そんな表層的な世界に揺さぶりをかけることでもあるのだ。

 しかし、やりたい放題のバッドサンタも、妙に打たれ強いサンタ・ストーカーの少年にはかなわない。サンドイッチ(=パン)や血染めのプレゼントの交換など、彼らの絆が、冒涜とは対照的にどこか聖なる儀式を思わせるところも、実にひねりが効いている。

(大場正明)

シネマライズほかにてにて公開中

[eiga.com/12月25日]

映画.com(外部リンク)

2004年12月25日 更新

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