あらすじ・解説
両親(イーゴリ・クワシャ、タチヤナ・ラヴロワ)と可愛い妹(ナターリヤ・シヴェツ)と楽しい夜を過ごしたグレゴール(エブゲーニイ・ミローノフ)。翌朝目を覚ますと、彼は一匹の巨大な虫になっていた!
シネマトゥデイ(外部リンク)
作品レビュー(6件)
- nnj********
5.0点
映画を見ながら もう8月間近だからか 広島の原爆のマンガ はだしのゲン を思い出していた。 この作品の中に 原爆によって酷い火傷を負った画家の青年が出てくる。 それまでは周りから慕われ,有望だったが 火傷で肌が一枚剥けただけで忌み嫌われ,最後まで報われず死んでいってしまう。 カフカの時代には 蟲という理解し難かったものが 今は現実に存在する。 町で見かける重度の障害を持った人。 端から見れば 奇異でよく分からない。 心の在りかが 自分と全く違うような気がするのだ。 妹が言った 心があるならね という台詞。 誰よりも家族の苦しみを感じている 姿を除けば人間らしすぎるほどの人間。 私たちは 直視できないくらいの“蟲“になった人の奥まで 見ようとすることが できるだろうか
- iso********
3.0点
虫化の表現をどうしてるのか興味があったので見てみました。CGか特殊メイク、あるいは虫になったていで進行するのか?・・・後者でしたね。映像も美しいし独特な雰囲気もいいので悪くないかと思っていましたが、やっぱり本当に虫になっていないと家族のリアクションなどがつじつまが合わない感じがしてなりません。主人公の自由がきかない切なさは虫だからこそ表現出来るのであって、芝居だけではどうしても異常者にしか見えなかった。映像はそのまま、主人公を本当に虫にしたバージョンだったら☆4つけれると思う。
- chi********
5.0点
「カフカ」の「変身」です。 その昔(中学生か高校生のころ)読みました。 海外の文学の中でも、傑作のうちの一つに位置づけされて いると思います。 とっつき悪く思われがちな海外物の中では読みやすく、 一日あれば読了できるかと思います。 ********************* 家族の借金のために、せっせと自分の体に鞭打って働く 青年が、ある日悪い夢とともに目覚めると、 自分が虫になっていたというお話です。 本を読んだ時は、その「虫」について、細やかな描写はなかったと思いますが たしか、足がたくさんあって、主人公「グレーゴル」の意思に反して動く。 また背中の甲羅は厚くて硬く大きい。 という風で、私は即、「ゴキブリ」を想像し、全身をさぶいぼだらけにしました。 しかし虫に変身したグレーゴルは、悲壮感を漂わせることもなく、ただただ淡々と 虫の姿のまま、仕事に行こうと苦慮します。 その姿が滑稽で、気の毒ではあるが、げらげら笑ってしまいます。 ************************* しかも、この映画では、主人公「グレーゴル」の変身した虫は 虫として描かれず、グレーゴルを演じる、まぁまぁ男前な 俳優さんが、虫のフリを演じているだけです。 足や手の指を忙しくさわさわさわさわ動かしたり、床をはいずりまわったり。 俳優さんの名演技に向かってなんですが、わたしは、その姿があまりに おかしくて、「大きなゴキブリかなんかのハリボテ使えばいいのに」と思いました。 ですが・・・・ 突然虫になった息子に、両親はどうしたのか? 恋人は? 妹は? そこは、映画を見てください。 何とも言えない、哀れで滑稽で、悲しい物語です。 レビュー数も少なく、マイナーな映画のようですが、私は好きです。 映像も綺麗で、プラハのまちなみや、雨の中を走るグレーゴルの姿など、 胸の中に、ほんわかと、あったかい風を吹かせてくれるように感じました。
- mak********
3.0点
ネタバレ意外といろいろ考えさせられた
このレビューにはネタバレが含まれています。 - s_l********
3.0点
だいぶ前に原作を読んだことがあったので、この作品をどんな風に映画化するのかが興味があって鑑賞しました。 主人公のグレーゴルが昆虫になったという展開は原作だとグレーゴルのとまどい的なものも語られていて彼の気持ちがある程度理解できた展開だったと思ったのですが、映像化するとその辺があまり感じられないため、原作よりもシュール感が強く出ていた印象でした。 また、前半の展開は支配人が家に尋ねてくるシーンなど、急過ぎて突飛な流れに感じました。 後半になると、展開が落ち着いてきて家族が凋落していく感じが伝わってきたのですが、全体として誰かに感情移入できる感もなく、何となくこんなことがありましたという報告を見ている印象でした。 独特の雰囲気を感じることはできましたが、重く残るものではなく、さらりとした印象の作品でした。
スタッフ・キャスト
人名を選択するとYahoo!検索に移動します。