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コーラス
2005年4月9日公開

コーラス

LES CHORISTES/CHORISTS

972005年4月9日公開

一人旅

5.0

音楽を通じた心の触れ合い

クリストフ・バラティエ監督作。 寄宿舎に赴任した音楽教師と生徒たちの交流を描いたドラマ。 音楽をテーマにしたフランス映画の秀作で、問題児ばかりが集まった寄宿舎「池の底」に赴任した中年教師:マチューが、反抗的で不真面目な生徒たちと“合唱”を通じて交流と絆を深める中で、卓越した美声を持つ少年:モランジュの音楽的才能に気付き彼の夢を後押しする姿を描いた“学園ドラマ+才能発掘ドラマ”です。 音楽を通じた教師と生徒の交流を描いた作品にはリチャード・ドレイファスが当たり役だった『陽のあたる教室』(1995)、なぜかウェス・クレイヴンが監督した『ミュージック・オブ・ハート』(1999)、あと一応ジャック・ブラック主演の青春コメディ『スクール・オブ・ロック』(2003)といった傑作が挙げられます。本作はフランス製作の小粒な作品ながら、音楽の愉しさと教師と生徒の深い絆をユーモアを交えて感動的に描き上げた秀作であります(紙飛行機の舞う結末が素敵)。 時が流れ初老となったモランジュを名優ジャック・ペランが演じています。本作は大人になったモランジュが母親の死をきっかけに故郷に戻り、恩師と過ごした過去の日々を回想するという構成です。そう、まるで『ニュー・シネマ・パラダイス』(1989)の再現なのです。両作品ともジャック・ペランが似た役柄で出演しています(『ニュー・シネマ~』は映画監督、対して本作は指揮者)。 少年時代のモランジュ役には実際に「サン・マルク少年少女合唱団」のソリストだったジャン=バティスト・モニエが抜擢されています。吹き替えではなく彼自身によるソプラノの歌声が物語に一層の感動を与えています。

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