失明監督の撮影奮闘記
- 一人旅 さん
- 2017年11月15日 13時52分
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ウディ・アレン監督作。
ストレス性の失明状態に陥った映画監督の奮闘を描いたコメディ。
ウディ・アレン監督・脚本のコメディの良作で、アレン自身が主人公の映画監督を演じています。共演には彼の元妻役でティア・レオーニ、彼女の婚約者役でトリート・ウィリアムズが出演しています。
オスカーに輝いた華々しい過去がありながら今はすっかり落ちぶれてしまったベテラン映画監督ヴァルが、久しぶりに舞い込んだ大作映画の撮影に備えて元妻の映画プロデューサー、エリーと打ち合わせを進めるが、いざクランクインを目前に控えたある日ストレス性の失明状態に陥ってしまい…という“失明した映画監督の撮影奮闘記”を、主人公と元妻の新たな恋の芽生えとその行方を織り交ぜながら描き出しています。
失明した監督が撮影すると…というIf設定のストーリーがユニークです。その辺にいる中国人通訳に目の代わりになってもらい、役者やスタッフにばれないよう撮影を進めるヴァル。役者から二つの拳銃のどちらを映画で使うべきか尋ねられても目が見えないので当てずっぽうに「そっちがいい」と答えるしかないですし、撮影している場所とは違う方向を向いてしまったり誰かに話しかけられても一切目を合わせないという、明らかに不自然な言動の連続に思わず笑ってしまいます。カメラのアングルが間違っていても目が見えないので修正のしようがないので、とんでもなく駄目なカットが次々撮られていく。大根役者の新人女優のくさ過ぎる演技にも一発OK。その結果、自身のキャリアを賭けた大作映画が見るも無残な出来栄えの駄作に転げ落ちていくのです。
ストーリーのメインは失明監督の奮闘を描いたドタバタ喜劇ですが、そこはウディ・アレン、ちゃっかり元妻エリーとのロマンスを取り入れています。失明状態に散々悩まされながらも、「災い転じて福となす」的ラッキー過ぎる着地が鮮やかです。
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