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愛についてのキンゼイ・レポート (2004)

KINSEY

監督
ビル・コンドン
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3.30 / 評価:61件

愛について赤裸々過ぎる衝撃のレポート

  • 豆腐 さん
  • 2009年11月15日 14時44分
  • 閲覧数 533
  • 役立ち度 4
    • 総合評価
    • ★★★★★

 インディアナ大学の動物学の助教授であるアルフレッド・C・キンゼイは、父親との確執があった。幼いころから単独で生物の観察に勤しんでいたアルフレッドは生物学への傾倒を抑えがたく、密かにた貯め込んでいた奨学金でボードン大学に再入学、父と訣別した。生物学と心理学を修め、更にハーバード大学で分類学博士号を取得すると、インディアナ大学で教鞭を執るようになったアルフレッド・キンゼイ博士は、タマバチ研究に全精力を傾注する。変人であったが学生と親しく付き合った博士は、“Professor Kinsey”を略した愛称“プロック”の名で呼ばれ、学生達から慕われていた。そんな教え子のひとり、クララと恋に落ち結婚。だが、そんなふたりに立ちはだかった最初の障害は、父の存在ではなく、セックスの問題だった。そうして性に関する問題を克服したふたりは、より深い絆で結ばれることとなる。同時に妻との新婚当時の経験から、キンゼイは大学で性の悩みを持つ同僚や学生達の相談に乗っているうちに、結婚講座を開講するが、セックスをもっと科学的に研究する必要があると感じ、各地を旅しながら様々な1万8千人もの人々に350の質問を投げかけ、にインタビューを試みる。助手たちにも、個別面接で「性」のデーターを収集するよう命じる。助手たちはキンゼイと面接の方法を試行錯誤する。1948年出版の「キンゼイ・レポート」は世界中にセンセーションを巻き起こすと同時に、キンゼイの人生を変えてしまう。
 今でこそ、赤裸々な“SEXレポート”が普通の女性誌に登場する時代だが、この映画の舞台となる今から50年前のアメリカは、そんな話はとんでもなく御法度。そんな時代に、性の実態のリサーチに本気で取り組み、生涯を捧げた実在の学者・キンゼイ博士の波乱の生涯を描いた伝記映画だ。本業は動物学者のアルフレッド・キンゼイ博士が、自身のSEXの悩みで医者の門を叩いたことから、「性」体験の実態に興味を持ち始める。その心は、人は千差万別、人と違って当たり前。それを知らずに悩める人々の助けになれば、と始まった調査。独自のインタビュー方法を編み出し、多くの男女から様々な性の実体験、人には言いづらい秘密を調べ上げ、まとめた「キンゼイ・レポート」は驚異の大ベストセラーに。ところがあることがきっかけで、彼の栄光は失墜する。研究にのめりこむあまり、人間社会の倫理を踏み越え、夫婦間以外のセックスを是としたりする研究員らの関係は、やはり衝撃的だ。特に驚くのが、アメリカ社会の、セックスに対する閉鎖性だ。男性の性意識調査を拍手で迎えた社会が、女性版になるとバッシングの嵐に変わる。自由の国アメリカは、同時にセックスを罪悪視するピューリタンの国でもあったと、今さらながら痛感させられた。どんなセックスにも偏見を持たなかったキンゼイを、今、描く意味がある。それにしても、興味や疑問を持つと追跡調査&実験してみないと気がすまない、キンゼイの学者キャラが面白い。元々彼には同性愛の志向もあったらしいのだが、助手の一人がゲイと知り、さっそく実験に及んでしまうシーンもある。しかし物語は、博士と妻クララの強い絆と愛、それゆえの葛藤を軸に、研究に没頭する彼が行き着く先まで、追いかけていく。そこに真実の愛の重みと感動がある。リーアム・ニーソンとローラ・リニーの芸達者が、若年から老年までを演じ切り、魅せる。
 結果、辿り着いたのは、人間は一人一人違うのが当たり前だということだった。性行為の分析を通して、人間には"多数派と少数派"が存在するだけで、“ノーマルとアブノーマル”という分け方はないと主張したのだ。それは、“自分らしく生きたい”という、現代社会では誰もが抱く願いを持つ人々に、勇気と希望を与えたのだ。そしてさらに、結局人間にとっていちばん大切なものは、科学では測定不可能の“愛”だという、たったひとつの答えにたどり着いたのだ。依然困難の予想される未来を前にしながら、穏やかな境地に辿りついた彼の姿を遠く追って物語は幕を引く。

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