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蝉しぐれ (2005)

監督
黒土三男
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3.45 / 評価:320件

解説

藤沢周平作の長編時代小説を市川染五郎主演で映画化した時代劇映画。監督は『英二』の黒土三男が担当し、主人公が想いを寄せ続ける女性のふく役には木村佳乃がふんする。イメージソングは完成した映像を見て感銘を受けた一青窈が手がけた「かざぐるま」。日本各地でロケを敢行し、収められた美しい自然の数々が、物語をさらにドラマチックに盛り立てている。

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あらすじ

江戸時代の東北の海坂藩。下級藩士の牧文四郎(市川染五郎)の父(緒形拳)は、藩の派閥抗争に巻き込まれ、冤罪によって切腹を命じられた。以後、文四郎は謀反をおこした父の子として数々の試練にさらされるが……。

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映画レポート

(C)2005「蝉しぐれ」製作委員会
(C)2005「蝉しぐれ」製作委員会

「蝉しぐれ」木村佳乃の存在は嬉しい発見

 木村佳乃のことは失礼ながら、よくいるトレンディドラマ女優の1人だと思っていた。だが昨年末、竹中直人の舞台を見て舞台映えする女優だと知った。続いて出演した、蜷川幸雄・演出「幻に心もそぞろ狂おしのわれら将門」の将門の恋人・桔梗役の、凛々しさと立ち姿の美しさに目を奪われた。そして本作の、やがて殿の側室となるふく役である。久々に会った幼馴染みの文四郎(市川染五郎)が、後悔するほどの美貌の持ち主であることと同時に、側室に相応しい品が備わった役を演じられる女優はそうはいない。

 時代劇の良さが見直されて映画・ドラマでの製作本数が増える中、人材不足は深刻。先日も某巨匠が「テレビの時代劇を見ていたら、主演俳優の、腹の底から出したことがない声を聞いてチャンネルをかえた」と嘆いていた。ゆえに歌舞伎俳優の染五郎が重宝されるのだろう。そんな中、木村佳乃の存在は嬉しい発見だ。

 昔懐かしい風景を極力再現した美しい映像の中で繰り広げられる、貧困とお家騒動で叶わなかった幼馴染みの悲恋物語。派手さはないが、スタッフ・キャストがキッチリ自分の仕事を成し遂げていることに好感大。じんわり心に染み入る作品だ。(中山治美)

映画.com(外部リンク)

2005年10月1日 更新

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