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サラ、いつわりの祈り (2004)

THE HEART IS DECEITFUL ABOVE ALL THINGS/LE LIVRE DE JEREMIE

監督
アーシア・アルジェント
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3.16 / 評価:32件

J.T.リロイ、いつわりの愛

  • 一人旅 さん
  • 2017年5月31日 10時19分
  • 閲覧数 651
  • 役立ち度 5
    • 総合評価
    • ★★★★★

アーシア・アルジェント監督作。

麻薬中毒の母親と一人息子の関係を描いたドラマ。

J.T.リロイが1999年に発表した「The Heart Is Deceitful Above All Things」を、イタリアンホラーの巨匠ダリオ・アルジェントの娘アーシア・アルジェントが監督兼脚本兼主演で映画化した作品。原作はリロイの実体験を基にした自伝的小説とされていたが、後にJ.T.リロイは架空の人物で小説の内容も完全な創作物であることが発覚した曰く付き。ちなみに、リロイの正体はローラ・アルバートという名の女性作家である。

そんな意外な事実が発覚する前に製作されたのが本作品。もちろん、公開当時に鑑賞した観客は、本作で描かれる物語が原作者の実体験に基づいていると勘違いしたに違いないが、内容が余りにも過激なため最初からフィクション臭がプンプン漂っている。物語は、麻薬中毒で売春婦の未婚の母親サラと生まれてからずっと里親に預けられていた一人息子ジェレマイアの再会とその後の日々を描く。このサラという母親、とんでもない女で母親としての資格はない。里親から強引に連れ戻したジェレマイアに早速薬物を服用させ、オネショをしたジェレマイアにチンピラ風の愛人を使って鞭打ちの罰を与える。また、新しい恋人(ジェレミー・レナー)とハネムーンに出かけるからと、幼いジェレマイアをたった一人家に置き去り。常に金欠状態なので、ゴミ箱からハンバーガーを探し出して親子二人で貪り食う有り様。

子育てではなく完全な虐待で、ジェレマイアに対するサラの愛情は微塵も感じられない。だが、どんなにサラがジェレマイアを苦しめようとも、結局はジェレマイア自身がサラを自分の母親として受け入れてゆく。表面上の愛は見せないのに、母親と一人息子、切っても切れない運命共同体のような深層下の結びつきを感じさせる作劇だが、ご都合主義的で現実的ではないような…。あれだけの虐待を受けたのに、サラを母親と見なせるジェレマイア自身が特異な子どもであったとしか思えない。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

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