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男たちの大和/YAMATO (2005)

監督
佐藤純彌
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3.72 / 評価:2302件

敗れて目覚め生まれ変わるための死だ

  • kaz******** さん
  • 2021年3月26日 12時47分
  • 閲覧数 180
  • 役立ち度 0
    • 総合評価
    • ★★★★★

あの時代の魂への賛歌、ナショナリズム礼賛映画との批評があるが、私はそうは思わない。内田真貴子と生き残った神尾の登場がそれを物語る。
 2005年、枕崎で真貴子という女性が漁船の船長・神尾に東経128度8分、北緯30度43分の海域まで乗せてくれと依頼する。そこは太平洋戦争で戦艦大和が沈没した地点だった。神尾は真貴子に見せられた写真を見て、昭和19年乗船した戦艦大和での生活を思い出す。写真の一人、内田は神尾たちを上官の暴力から守るために上官を殴るなど軍規違反の常習者だった。もう一人の森脇は乗員の食事を担当する人情に厚い上官だった。日本はアメリカの物量に押され戦況は著しく後退していた。そして、レイテ沖海戦にて日本の連合艦隊は事実上壊滅した。この時、内田は重傷を負い下船。昭和20年3月25日、最後の上陸時、神尾は母が恋人の妙子をかばって機銃掃射に倒れたことを知る。森脇は病院に内田を見舞う。米軍が沖縄に上陸を開始した知らせを受け、大和は呉を出港した。そして船にはなんと内田が乗船していた。4月7日沖縄に向かう途中米軍機が来襲、壮絶な戦いが繰り広げられた。そして撃沈間近を悟った艦長の「総員退去」が出されるが・・・・・・。
 死を覚悟した若者たちの一つ一つのエピソードには涙があふれてしかたない。しかし、母親たちは『死んだらあかん』と言うのだ。沖縄戦に向かう船上で若者たちが言い合いになる。『海上特攻というからには勝ち目はない。勝ち目のない戦争で死ぬのは無駄死にではないか』と一人が言い出し、そこで喧嘩が勃発するのだ。その時長嶋一茂演じる上官が『敗れて目覚める。生まれ変わるために死ぬのだ。それで本望だろう』と言う。これは意味深い言葉だ。
 漁船を操縦していた神尾は心臓発作で倒れる。その時、発した言葉『何一つ守れんかった。家族も仲間も』。ここに戦争の本質がある。

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物語
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音楽

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  • 恐怖
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