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ヴェニスの商人 (2004)

THE MERCHANT OF VENICE/Il MERCANTE DI VENEZIA

監督
マイケル・ラドフォード
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  • みたログ 799

3.58 / 評価:174件

美しい情景に浸れる作品

  • suna10kei さん
  • 2007年6月5日 9時47分
  • 役立ち度 2
    • 総合評価
    • ★★★★★

シェイクスピアの作品は、悲劇なんかだとあまり好きではなかったりするのですが(汗)、この「ヴェニスの商人」は一番面白かったので、観るのを楽しみにしておりました。

とりあえず、この作品で際立っていたのはシャイロックとポーシャです。もともと原典でもそうなのに、映画ではますますその色合いが強まっています。
だいたい全財産を海に投じるなんてのは、ヴェネツィア商人としては二流以下ですよ。まあ、そうでなければ物語が進まないんですが(汗)、そんなわけでお人好しの考えなしなアントーニオはただの阿呆だし、金をせびる友人のバッサーニオもどうかと思うわけですよ。親友の肉を担保に借りた金で女を口説く男ってどうなんだろうな・・・それでいいのか、ポーシャ。(汗)

そのポーシャですが、あまりの美しさに息を飲むばかりでした。箱の中に入っている肖像画も見事。ただ、シェイクスピアの時代よりも後の18世紀ヴェネツィア派の画風で描かれておりましたけど。ロココ風ですね、あれは。でもその絵の中から飛び出てきたかのようでした、ポーシャ。
それだけに、何とも男装が滑稽で、誰も気づかないのが笑えてしまいます。(まあ戯曲のお約束ですから)

シャイロックに改宗せよという判決は、原典でもちゃんとあったんですね・・・。記憶が曖昧だったので、調べてみましたよ。でも、できれば映画では削ってほしかったな。とはいえ、当時のことを考えれば、これが一番現実的な姿なのかもしれませんね。シャイロックに対する救いがまったくないのですが、なまじ中途半端に温情的になると、嘘くさくなるだろうし。そんなシャイロックをアル・パチーノが好演しております。

第五幕の指輪騒動は、ストーリー的にはやや蛇足に思えます。が、これも原典に忠実に描けば削るわけにはいきませんか・・・。ここでのポーシャは相当に意地悪で、後々の夫婦生活に影響を与えるような気もするのですけどね・・・。まあ、そもそも求婚のためにこんな騒動を起こしたのはバッサーニオ本人なので、ここで懲らしめておくのも良いかもしれません。(苦笑)
それにしても、タイトルは「ヴェニスの商人」=アントーニオであるのに、本当にアントーニオはどうでもいいポストですね。(汗)

いずれにせよ、なかなかに楽しめた作品でした。中世ヴェネツィアの風情も充分に伝わってきて、かなり満足です。

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