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ヴェニスの商人 (2004)

THE MERCHANT OF VENICE/Il MERCANTE DI VENEZIA

監督
マイケル・ラドフォード
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3.58 / 評価:174件

ヴェニスからシェークスピアの世界に

  • 百兵映 さん
  • 2013年11月22日 10時47分
  • 閲覧数 718
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    • 総合評価
    • ★★★★★

遅れ馳せながら、シェークスピアの世界にお邪魔する。その初めての訪問が当時の交易都市『ヴェニス』。会わされたのがそこの『商人』と裁判官。

シェークスピア入門としてふさわしかったかどうかは分からない。ガイドブックのない旅だから無駄も多かろう。スリル満点。

ヴェニスの水路やリュートのルネッサンス音楽で、さっとこの時代、この世界に入れる。これが映画だ。若い頃何度かシークスピアの翻訳ものに“挑戦”はしたものの、何のことだか分からなかった。自分は文学音痴だと思って、以後この世界は敬遠していた。この齢になって、映画というテがあることを知って、これはいい、これはありがたい、と喜んでいる。

これは一体喜劇か悲劇かというと、喜劇です、と断言される。自分の中にある喜劇のイメージは根っこからひっくり返される。筋書き(構成)の上での戯れということだろうか。

ユダヤの金貸しとヴェニスの商人の関わりと、幻の国の王妃を巡る男と女の関わり、この二つの関わりを巧みに一つのストーリーに構成してある。法廷では勝ったつもりが土壇場で負けてしまう。指輪の一件ではうまく謀ったつもりがうまく行き過ぎて自分でばらすことになる。なるほど。

一ポンドの肉と一滴の血や、亭主を決める三つの箱など、子どものお伽噺かというような話を大真面目にやる。これは、もとが舞台劇だからできた話だろう。映画になると「幕」とか「場」などの切れ目なく連続して、カメラのアングルやズームによってやたらリアルに写し撮られるので、これは難しい。いくらでも突っ込みどころが出て来る。でも、それは作る側も観る側も了解事項だろう。

本当の味わいは、原典を原語で読むことで、あるいはイングランドの劇場で観ることでしか分からないのではないか。しかし、ありがたいことに、日本語字幕の入った映画がある。本物の味の半分であったとしても、食わぬテはない。

シェークスピアの映画がどれくらいあるか、今から調べて、この世界を探索したい。半分の味わいでも、知ると知らぬでは天と地ほどの違いがある。知らぬは損だ。

(そう、この作品の場合、ルネッサンス音楽が出て来る。リュートとリコーダーとビオラ。原典では「音楽の調べ」などと書いてあるのかもしれない。映画ではこれを実際に見せて聴かせてくれるのだから、これはいい。これだけでも随分いい思いをした。)

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