ここから本文です

クラッシュ (2004)

CRASH

監督
ポール・ハギス
  • みたいムービー 2,305
  • みたログ 6,562

3.91 / 評価:1,918件

『クラッシュ』にクラッシュ

  • 諸星大五郎 さん
  • 2007年3月29日 23時01分
  • 閲覧数 1373
  • 役立ち度 50
    • 総合評価
    • ★★★★★

 サンドラ・ブロックが苦手だ。あのオーバーアクションを観ていると、手旗信号を思い出してしまう。

『クラッシュ』は良いと私の周りが薦めてくれるのだが、サンドラ・ブロックが主演と思い、手が出せずにいた。

 ヨメが借りてきて鑑賞していたので、少し離れて覗いていた。
しかし、あっという間にひきこまれてしまう。
 サンドラ・ブロックは、群像劇のひとり。それ以上でも、それ以下でもない。
 私の思い違いを反省。

 確かに本が凄い。
ポール・ハギスの書いた映画はYahoo映画!レビュでも評価が高い。『カジノロワイヤル』は未見だが、あれだけ絶賛レビュが多いことに、少し疑問を感じていた。しかし『クラッシュ』を観たらそれも頷ける。

 ハギスの書いた『ミリオンダラー・ベイビー』はイーストウッドが撮ったが、監督としてのハギスは本作を観る限りにおいて、イーストウッドと少し志向性が違うようだ。

 もし『クラッシュ』をイースト・ウッドが撮れば、良き方向、悪しき方向、色をつけず50対50の比率で淡々と仕上げたのでないだろうか。本作のハギスは、人の良き方向に若干のウエイトをかけているように思う。それは53対47くらいの比率か。

 この比重のかけ方が社会派映画としてのシャープさを削ぐことになっているのだとは思うが、私は好ましく感じた。
 誰だって人を信じたい。自らの所属するコミュニティーに一縷の望みを託したい。ハギスのその思いが届く。

 さすがに脚本はよく練れていると思う。どこにでもあるちょっとした交通事故。「クラッシュ」を基点として、人々の「クラッシュ」が積み重なっていく。その人間ドラマを通じて、アメリカの抱える「差別」という構造が、浮き彫りにされていく。
 
 ただし、ハギスもイーストウッド同様、人を断罪しない。
人の背景を描くことをする。 判断は私達鑑賞に預けているのだ。
 マット・ディロンの演ずる警官。その二面性。人間とは背反する要素を抱えて生きている。リアルである。
 映画は虚構だが、能力のある監督の元では、虚構はリアリズムを否定しないのだ。

 高品質の映画だから、いつものネタバレもツッコミも今回はナシである。
 もし未見だったら、ぜひご鑑賞を。おススメする。

 この映画に私を「クラッシュ」させてくれたヨメに感謝。

 イメージワード「真摯」


  

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 未登録
このレビューは役に立ちましたか?
利用規約に違反している投稿を見つけたら、次のボタンから報告できます。 違反報告
本文はここま>
でです このページの先頭へ