才能豊かだが、良くも悪くも真面目な監督。
- エル・オレンス さん
- 2017年10月17日 17時49分
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- 総合評価
公開前は、原作ファンを中心に、熱烈な期待が寄せられていた本作でしたが、その評価は当初の期待値を遥かに下回る結果に。
まあ上・中・下と3巻から成る原作小説を180分弱の尺にまとめたためか、展開が超ハイスピードだったり、良いとこだけをかいつまんで映像化した感じは否めないです。そのせいか、原作未読の人には結構難解に感じられます。
ロン・ハワードは大好きな監督の一人ですが、その一方で、彼のもつ素直さというか生真面目な部分が、時には作品の出来に大きく影響していると思います。アカデミー監督賞に輝くなど、類い稀な才能の持ち主であるには違いないですが。
あと、音楽を手掛けたのがハンス・ジマーなのも、考えものだったかなと思います。当初は監督の相棒とも言えるジェームズ・ホーナーに依頼したものの、多忙という理由で流れちゃったそうですが、『バック・ドラフト』(1990)『アポロ13』(1995)『ビューティフル・マインド』(2001)と、R・ハワード監督の映画の魅力を一番押し上げるのは、J・ホーナーだと個人的には思います。
その一方で、キャスティングは皆、適役だったのではないでしょうか。オドレイ・トトゥは知性さに可憐さが見え隠れしてて最高だったし、ポール・べタニー演じる修道士の狂い演技も見物です。
また、圧倒されるカメラアングル&映像美は、観終わった後もジーンと頭に焼き付いて離れません。そしてその映像を再度目にしたいという衝動に駆られることでしょう。
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