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ダ・ヴィンチ・コード (2006)

THE DA VINCI CODE

監督
ロン・ハワード
  • みたいムービー 457
  • みたログ 1.2万

3.23 / 評価:4008件

純然たるエンタテインメントとしてなら

  • cyborg_she_loves_me さん
  • 2017年11月4日 16時21分
  • 閲覧数 2661
  • 役立ち度 7
    • 総合評価
    • ★★★★★

 この映画が世界的に巻き起こした激烈な非難の嵐の中で、「こんな映画によく出演を了承したな」、と詰め寄られたトム・ハンクスが、「私はこれを純然たるエンタテインメントとして楽しむのはいいことだと思う」という意味のことを答えたそうですね。

 私も同意見です。ただし、自分はあくまで「虚構」の物語を楽しんでいるのだ、という明瞭な認識を持った上でなら、という条件は、つける必要があると思います。

 たかが映画ごときに、私だってこんな小うるさいことを言いたくはありません。しかし、この原作が、「この小説における芸術作品、建築物、文書、秘密儀式に関する記述は、すべて事実に基づいている」と冒頭で宣言しているおかげで、実際に被害を被った人が、本当にいるんです。この小説の背景をなす歴史観が真実だと信じてしまった人が、深刻な信仰の危機に陥ったり、真面目なクリスチャンを傷つけるようなことを言って大切な人間関係を壊してしまったりした人が。

 その原作の趣旨をほぼそのまま継承しているこの映画も、基本的には同じ問題をかかえていることになりますね。だから、原作者はとっくの昔にデッチ上げだと証明されている邦題『レンヌ=ル=シャトーの謎』という本を、よく調べもせず鵜呑みにしてこの小説を書いたのだ、ということぐらいは、知っておいてから見る必要があると思います。

 小うるさいことはこれぐらいにして、では純然たるエンタテインメントとしてこの映画を見たら、という話になりますが。

 原作を知らずにこの映画を単体として見たら、オドロオドロしい雰囲気は気に入ったけど、なんだかあれこれゴタゴタしてるうちにいつの間にか終わった、という印象を持つ人が大半じゃないでしょうか。
 やっぱり、歴史や芸術や数学や科学に関する膨大なペダントリー(瑣末な博学)をつぎこんで組み立てられている物語を、映画の枠の中で再現するには、ものすごい圧縮がどうしても必要になりますから。
 こっちにもある程度の世界史の知識が要求されますから、世界史は全然苦手、という人は、さらにワケワカになるかもしれない。

 だから、細かい部分について「理解」しようとすることは最初からやめて、お、脱出できた、よっしゃよっしゃ、おおこのバトルは派手でかっこいーなー、この白子の男は不気味で怖いなー、程度の興味で見てれば、まあそこそこ楽しめるかもしれないとは思います。
 理解を放棄して楽しめるミステリーなんてあるのか、と言われれば、一言もありませんが。

 ただ、ヨーロッパの並居る歴史的建造物でロケやってるだけあって、映像はとても綺麗ですね。そして、不気味さの演出もなかなかうまい。雰囲気はなかなかいいです。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

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