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日本沈没 (2006)

監督
樋口真嗣
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2.80 / 評価:3368件

日本特撮ファンとして一言

  • sas******** さん
  • 2006年9月13日 0時17分
  • 役立ち度 66
    • 総合評価
    • ★★★★★

上映から1時間位たった頃から『アレッ?』と不安に思いだした。
昭和49年の【日本沈没】を観ている者としては、
この映画、日本がなくなるという悲壮感が出てこないのだ。

第一、 関東大震災のシーンがない。
前作は、それをじっくり(お金をかけて)見せた事により
作品にしまりができた。
お陰で、後のだらだらした政治ドラマ、主人公不在の展開にもなんとかついていけた。
しかし、今回はそれがない!
いつまで待っても、一都市が崩壊する様をじっくり見せない。
これはおかしい、と言うか正直『またやっちゃたか』と、覚悟した。

樋口監督に関しては、【王立宇宙軍】からその名と存在は知っていた。
【ローレライ】では、特撮感は素晴らしいが人間ドラマは描けない人と思っていた。
だから、本編の監督には向いていない方だと思っていた。 

しかし、「わだつみ2000」が出てきてからだった。
私のこの映画に対する見方が変わってしまった。
前作のオマージュとも言うべきメカ、「わだつみ2000」を
主役に持ってきた!
そこで、私のどうしようもない特撮魂に火がついてしまった。

つまり、前作へのオマージュ、そして樋口監督なりの【日本沈没】。
おそらく、樋口監督は本当に日本特撮、そして【日本沈没】が好きなのだろう。
悲壮感の薄さは、日本を沈没させないつもりなのだと悟ってしまったのだ。
もうこうなったら、主人公が【アルマゲドン】しようが、
最後のシーンが【ディープ・インパクト】だろうが全く関係ない。
樋口はこれがしたかったんだ!と、すごく嬉しくなった。

昭和45年に円谷英二特技監督が亡くなって以来、中野昭慶、川北紘一、
色んな方の特撮映像を観てきた。
その間、日本特撮は完全にハリウッドに追い越され、その後ろ姿さえ見えなくなってしまった。

私が、円谷さんの後継者として思える人を見たのは、つい最近の事である。
それが、アニメーション集団ガイナックスあがりの樋口さんだった。
円谷監督譲りのディティールの細かさに加え、スピ-ド感とハッタリ感を併せ持つ
今風の日本特撮だと思った。

そんな奴(失礼)が創った作品が普通である筈がない。
この映画は、特撮ファンの監督が、特撮ファン以外の方にも観られる形にした、
特撮ファンの為に創った映画である。
多分に『嘘くさい、ご都合主義』との、感想が多いのも当然だろう。
あえて言う。 本当に見せたかったものは多分そんなものではない。

お勧めする訳ではないが、昭和29年の【透明人間】【ゴジラ】から昭和49年【日本沈没】までの
日本特撮をなるべく多く観られてから、
DVDでもいい、もう一度今回の作品を観て頂きたい。
そして、少しでも見方が変わられたなら、1特撮ファンとしてとても嬉しい。 

そして、長い目で見て頂きたい。
時代背景もあろうが、円谷さんが売れはじめたのはなんと54歳になってからである。

詳細評価

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