レビュー一覧に戻る
プライドと偏見
2006年1月14日公開

プライドと偏見

PRIDE & PREJUDICE

1272006年1月14日公開

tak

4.0

文芸映画だけど18世紀のロマコメ

第一印象はどうしてもひきずるもの。それを覆すのはどうしたって時間と誤解を解く努力が必要だけど、聞く耳なんぞもってもらえない。それを乗り越えて相手を理解すると目の前の風景はガラッと変わる。現実はあきらめが先にきちゃうんだけどね。 女性に相続権が認められなかった18世紀。5人の姉妹を裕福な男性に嫁がせるためベネット夫人は懸命だった。ある日、独身の富豪ビングリーが引っ越してくる。舞踏会に参加した姉妹。長女ジェーンはビングリーにダンスを申し込まれ、いい雰囲気に。一方読書家で知的な次女エリザベスは、ビングリーの友人ダーシーと出会う。愛想のない彼の人を見下すような言動に苛立った彼女は、露骨に嫌悪感を示す。突然ビングリーがロンドンへ戻ってしまい、さらには若い軍人に熱をあげた末っ子リディアが駆け落ちする騒ぎが持ちあがる。ビングリーがジェーンの元から去ったのはダーシーの助言によるものと知ったエリザベスは怒りを募らせるのだが、そんなダーシーから突然求婚される…。 男女のすれ違いはいつの世にもあるもの。いわゆるロマンティックコメディの良作は、誤解を乗り越えて理解と信頼と愛情につながる物語。ジェーン・オースティンの「高慢と偏見」の映画化である本作は昔々のお話だけど、情報と噂話に流される現代にもまさに通ずる物語。それだけに時代を超えて読み継がれ、21世紀に「ブリジット・ジョーンズの日記」に形を変えてよみがえるのだ。 文学作品の映画化ではあるし、ダーシー氏の気持ちが分かりにくいまま進むから、シリアスに捉えてしまうかもしれない。でも単なる18世紀のコスチュームプレイ映画ではない。肩に力を入れずに見慣れたロマコメと思えば、二人が罵り合う場面もなんだか微笑ましいじゃない。 キーラ・ナイトレイのエリザベスはまさにベストの配役。こういう時代の進歩的で勝気な女性役は本当によく似合う。映画前半頼りなかった父親が、エリザベスの決意を祝福するラストの爽快感。「ダイ・アナザー・デイ」以来気になる存在だったロザムンド・パイク、こういう表情が見たかったのでちょっと嬉しい。

閲覧数1,074