2005年11月19日公開

奇談 キダン

882005年11月19日公開
奇談 キダン
2.9

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作品情報上映スケジュールレビュー

作品レビュー(62件)


  • mec********

    4.0

    ネタバレ二,三言のセリフで台無し...

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • nit********

    3.0

    ネタバレ妖怪ハンター

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  • pog********

    2.0

    はらはら感なし

    諸星のファンなので非常に期待していたのですが、何かストーリーが平坦ではらはら感がありません。原作が非常に良いだけに残念です。

  • kar********

    2.0

    ネタバレ古めかしいのではなく古くさい

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • 真木森

    3.0

    熱演者達のぱらいそへ重太も我々も行けない

     小学生の時分でしたからそりゃもうトラウマになりましたよ。「少年ジャンプ」に普通に載っていた諸星大二郎の『暗黒神話』。しかも餓鬼に菊地一族が惨殺される回をいきなり見たものですから「ぎゃっ!」絵柄が何とも言えずザワザワする感触で、その流れで本作の原作『生命の木』を読んだので、冒頭の重太の呆けた顔を見ただけで「うぁっ!」でもですね、それを通り越して物語の世界にどっぷりはまると、それは本当に「ぱらいそ」へ同化したかのような至福の境地なんです。当時オカルトブームの中で神話や伝承をベースにした伝奇マンガは数多存在しましたが、これは一級品中の一級品。小学生でも古事記神話も聖書の話もおおよそは知ってましたし、絵柄はやっぱり苦手なもののどんなに凄いマンガなのかという価値はよく分かってました。  それから30年近く。恐らくはマンガの根強いファンが制作側として成長するほどに時間が経ったと言うことなのでしょう、神戸浩の重太が「お、おお、おらもぱらいそさつれてってくだせえ」と見事に(というかナチュラルで)演じているという風評も聞き、前から気になっていました。それに阿部寛は敬愛するアクターですしね。それで先日色々機会が重なって初視聴した訳です。これがなかなか雰囲気作りに成功していて、冒頭で土屋嘉男の姿を見た瞬間に「おお、これはアヤしくて制作側はツボをよく知っている」とワクワク。そうしたら出てくる人物が片っ端からアヤしく、柳ユーレイも草村礼子もアヤしいし清水紘治なんか本編ではたんなる普通の神父なのですが何かあるんじゃないかと勘ぐらせてくれる。多くのレビュアーの方が述べているように圧巻は白木みのる! それにちすんも別に何をするという訳ではないのに怪しげな薫りを漂わせていますし、実は何気に藤澤恵麻がやたらと怪しい。美人の系統ではあるのですが、何となく「もののけ」が憑いている感触があって作品世界にぴったりです。というか映画全体のピンとみなぎった氷のような空気感と、音楽の使い方がザワザワする雰囲気を見事に醸し出していて、これは見事な仕事をしていると評価するに足ります。  し か し、本作はそこで息切れしてその先に行けなかったのが最大にして根本的な弱点になりました。これだけ綿密に張った伏線は全くと言っていいほど機能していません。土屋嘉男も柳ユーレイもちすんも全然物語の核心には無関係。清水紘治も単にその場に居合わせただけの役割で、折角の熱演が台無し。そもそも神隠しの話は全く物語に絡んでいないし、本作の「奇談」たるおぞましさを一番演出してくれた大正時代のフィルムは丸投げのままに終わってその後余り生かされていません。原作は黙示録的な一大カタストロフィーと壮大な世界観・スケールの中でクライマックスを迎えるのですが、本作の「ぱらいそさいぐだ」の昇天シーンは相当頑張ってはいるものの小さくまとまってしまったいただけなさがあります。という訳で、ものになりそうな材料を沢山揃えてそれをちりばめて部分部分は実に見所あるものの、肝心の「映画としての総体」「ドラマトゥルギーとしての全体像」において未消化、良い素材を料理しきれなかったということでしょうか。勢い演出者としての監督には辛い評価を下さざるを得ません。このレビューにおいて厳しい裁定がなされているのも仕方のないところです。やっぱりあの時代だからこそ強烈かつリアリティを持っていた物語ってあると思う訳ですよ。私も小学生だてらに五島勉の『ノストラダムスの大予言』を読んでいましたし、少年ジャンプじゃなくても少年チャンピオンなんかは『恐怖新聞』とか『魔太郎が来る』『エコエコアザラク』等々トラウマ系のマンガが目白押しでしたし、少年マガジンにはあの『聖マッスル』まで掲載されていた訳で、完全に「少年向け雑誌」というタガが外れて、やることやり切った荒野でニヒリズムに満ちた蛮行がどこ吹く風で席巻している時代でした。まさにこれは『デビルマン』の後に『バイオレンスジャック』を描かざるを得なかった永井豪の必然! しかし当時強烈なインパクトを受けた子どもが成人し、その物語を反芻しようとしても映画『デビルマン』の次元に陥ってしまうのは冷酷な現実。やはりどんなに好きな物語であっても、今、現にここにある問題意識を無意識に結実させた作品へ昇華しなければ空漠なのです。昨年最もシネフィルをうならせたオールドキャラの現代的解釈が『ダークナイト』のジョーカーであったことを想起してください。  などと旧作の価値観を映画化する難しさについて一家言ぶってしまいましたが、ただしあの70年代には我々が忘れ去ってしまっている映画的鉱脈がザクザク埋まっていることも事実。出演者達の熱演と、今後制作陣が忘れられた70年代的素材に手を付けてくれることを期待して☆は3つにしておきます。

  • bam********

    5.0

    原作を知る人にもお勧め

    原作を知らずに見たのですが、観賞後原作を読みたくなりました。 原作を知る方にもお勧めしたい作品です。 映画ですので、原作から随分帰られたりつけたされたりしていて、原作を読んだあとだと余分だと感じる設定やシーンもありますが、「隠れキリシタン」の説明のシーンや「世界開始の科の御伝え」のシーンは必見です。その二つは、熱烈な原作ファンにも納得の出来ではないかと思います。 特に、「世界開始の科の御伝え」のシーンは、背筋がぞくぞくするような気味悪さでした。とにかく、これの為だけに見ても損はないです。

  • BlancBleu

    4.0

    隠れキリシタンという題材が魅力

    諸星大二郎氏のコミックが原作ですが、この作品は未読で予備知識無しで鑑賞しました。 上映時間が88分ととても短いのですが、お話は大団円まで、上手く纏めてあったと思います。 おどろおどろしくて、謎めいた雰囲気も良かったと思います。 時代設定も敢えて少し現代から遡らせ、古めかしい空気を自然と感じられる辺りに定めたのが正解でしたね。 俳優さん達の台詞回しが、芝居掛かっていたのも、ミステリアスな雰囲気を醸し出していたと思います。

  • rsw********

    4.0

    意外にもオリジナルに忠実!

    諸星大二郎ファンとしては、前回「妖怪ハンター」の映画化「ヒルコ」がイマイチだったので期待膨らむ映画化だったのですが、意外にもオリジナルに忠実な映像化でビックリしました。特にクライマックスのインヘルノの映像化はほぼオリジナルに忠実。(不覚にも泣きました。)確かにちょっと演出はメリハリが無く、映像もやけに明る目の色彩でイメージにそぐわないなどいくつかのアラもありますが、これだけのレベルならできればシリーズ化して欲しいですよね。阿部寛の稗田礼二郎役も「トリック」の時のイメージを払拭しシリアスな学者役がハマってて良いです。クライマックスの宗教的な救済が一般のホラーファンにアピールするのかどうか疑問ですが、もしかすると普通の映画ファンの方が面白さが分かるかも。

  • rad********

    4.0

    世界観がグッド

    山村の中の隠れ切支丹という題材、村の雰囲気は二重丸。 淡々と続くストーリーもわりと個人的には好みです。 配役も適切だったのではないでしょうか。阿部寛も上田教授ではありませんでしたし(笑 私はこの映画の原作を見たことはありませんでしたが、 サイレンというゲームをプレイしていたので世界観にはすんなりなじめました (山中の寒村にある土着信仰交じりの切支丹など、 サイレンの世界観はこの映画の原作を元ネタとしています)。 しかし、予備知識の無い方にとっては、多分ちんぷんかんぷんな内容ではないでしょうか。 特に最後の超展開には果たしてついていけるだろうか…… 隠れ切支丹というフレーズを聞いてわくわくするような人、 もしくは熱狂的な阿部寛ファンならば楽しめるでしょう。 自分としては、この映画の世界観、阿部寛という配役に点をつけたいと思います。

  • nor********

    4.0

    伝奇ロマン映画の佳作!

    民俗学、宗教学、文化人類学などに興味を持つ人なら間違いなく楽しめる映画だと思う。 キャスティングも渋く、「ガス人間第一号」の土屋嘉男!実相寺組から清水綋治!堀内正美!村の古刹の住職には「怪談講談の人間国宝」一龍斎貞水!カスパー・ハウザーのごとき名演を見せる神部浩!そして何よりも、終盤、突如出現する「昭和レジェンド」白木みのる!白木氏のアップには、不覚にも涙がこぼれそうになった。 主演の藤澤恵麻も近年の若手女優にはない独特のオーラを醸し出し、二代目稗田礼二郎、阿部寛は沢田研二版とは全く違う、新しい稗田像の創造に成功している。このまま、ぜひシリーズにして欲しい!

  • shi********

    5.0

    淡々と流れるストーリーに引き込まれ・・

    原作者も原作もまったく知らなかったのですがあらすじを見て面白そうなので見たところ想像以上の面白さでした。途中、退場してしまう人も出て(カソリック教徒でしょうか)、映画の中でも神父さんが狂いそうになる場面などリアルでした。 東北の寂しい山村の雰囲気もなんとも言えず、単なるホラーものと違って日本の歴史の影の部分、純粋さと狂気と切なさが絶妙なバランスでよくまとまった映画だと思います。キャスティングのバランスも素晴らしかったと思います。 カップルより歴史/ミステリー好きが1人で見る映画だと思います。

  • nay********

    5.0

    みてきました。

    映画みてきました。個人的に興味があった原作なので、たのしんで鑑賞できました。映像化できたことで満点あげます。 原作とはすこし違うかなーとおもいましたが、映画としてはよかったんじゃないでしょうか? いままでだれか映像化してくれないかなーとおもってましたので感激です。 さいごのせりふパライソさいくんだーは、パライソさいぐだーにしてほしかったですね。そこだけが残念でした。 これからもTVシリーズでもなんでもいいから短編を映像化してほしいです。

  • mor********

    4.0

    いや~、面白かった。

    最初は見るつもりがなかったんですが、ここの評価を見て、見てみようと思い、昨日見てきました。 最近の映画館でのインハーシューズとかエリザベスタウンとかクムジャとか、全く面白くない中、この作品はストーリーがミステリーのせいもあるのか?全く先が読めず、見ていてとても楽しめました。 原作が良いせいなのか?ストーリーの面白さ、音楽の不気味さ(最近はやりの突然の音を出して驚かせるという手法はあまり感じられなかった)、1970年代前半の日本の雰囲気とか、とても良かったです。 主人公の女性も、当時の雰囲気が漂っていて、好感が持てました。 日本映画のほうが自分にはあっているのか?それとも最近の洋画が良くないのか?(と言っても、この後に見たハリポタは面白かったですが・・・) 見てみて損はないと思います

  • z56********

    5.0

    ぶっ飛び誇大妄想

    キリスト教圏の人はコメントに値しない映画だと言うでしょうが、個人的には仮想現実な話なので『アリ』だと思います。 ダヴィンチコードのように一神教の根本を揺るがしかねない問題作とは一線を画している映画です。と言うか元々は原作者個人のかなりぶっ飛んだ誇大妄想的な話ですから(笑) 様々な歴史の中で『もし、こうだったら…』ということは誰でも一度は考えたことがあるんではないでしょうか?そんな話です。 まぁその『If』のふり幅にかなりぶっ飛んだものがありますが『理解しよう』とか考えないで観るのがいいのではないのかと思います。 映画とはいい意味で“たかが”娯楽ですから、あまり主義主張にこだわりきった作品やましてやドキュメンタリーなんかでは疲れてしまいます。(別にダヴィンチコードや911テロ関係の批判をしているわけではありませんよ) だからこの映画のような誰かの妄想を仮想現実としているようなものはキリスト教のどうのこうの論争よりも『If』がかなりぶっ飛んでいて面白い映画だったな。くらいのものでいいんだと思います。 と言うわけでこの映画は自分の感性に合ったいたし、原作のファンでもあるので大変面白く観させてもらいました。

  • fuk********

    3.0

    聖書じゃないっつの

    まずですね。 聖書は関係ないです。 聖書聖書言ってるかもしれませんが ここでいう聖書は、隠れキリシタンの伝承です。 鎖国から200年の間、隠れキリシタンは聖書を内容を 暗記して伝えて行ったんです。 先祖代々伝わる伝言ゲームです。 だって、聖書を持っているのを見つかったら死刑なんですもの。 そんな内容めちゃくちゃな言い伝えがベースなんですよ。 で、次に 離れの住人。この人たち人間じゃないです。 人間の定義を、「神に祝福されたアダムとイブの子孫」とした場合ですけどね。 彼らは、神に創造されたもののすっかり忘れられ、 ひっそりと何千年も地球上で隠れ生きていた別種の人類です。 そんで、彼らなりに、救世主をこさえて 本来のキリスト教徒同じ手順を踏んで ようやく神に救われる。。。という物語なんです。 藤澤恵麻も、阿部寛もカトリックの牧師も それに巻き込まれてしまった人達です。 あと、神隠しのことですが 関係ないんでなかったことにして下さい。 話に尾ひれを付けたくて別作品から持ってきたストーリーです。 余計ややこしくなる…

  • hai********

    3.0

    灰色の稗田礼二郎

     諸星大二郎先生の原作映画化第二弾。 白の稗田礼二郎、沢田研二と対極を成す、稗田礼二郎を阿部寛が演ずる。  諸星大二郎先生の伝記物には異端の考古学者「稗田礼二郎」が登場する。横溝正史には金田一耕助が、高木彬光には神津恭介がある如く、諸星大二郎と言えば稗田礼二郎なのである。  漫画の稗田は黒のスーツ、黒のネクタイ、黒の靴で登場する長髪、痩身の男(ベタで塗っているので、ほんとうは赤づくめなのかもしれないが、私的には黒以外ありえん)  塚本晋也監督の映画「ヒルコ妖怪ハンター」では白いサマージャケット、白いズボン、白い帽子をまとった稗田を沢田研二が演じ、諸星大二郎ファンから顰蹙をかった。 私はこの稗田が着ていた服装から塚本版稗田を「白の稗田」と呼んでいる。  一方、本作の稗田を演ずるのは、阿部寛。長髪でないこととめがねをしていることを除けは、黒で統一された稗田である。  ただし、私は「黒の稗田トヨエツ待望論」【ヒルコ妖怪ハンター諸星レビュ参照】を提唱する者であるので、阿部寛稗田は、いくら黒づくめでも「灰色の稗田」である。白のガンダルフの前身であった灰色のガンダルフ、それが「灰色の稗田」である。(って何のこっちゃ)  「ヒルコ妖怪ハンター」と違い、本作は原作の「生命の木」の世界観に迫ろうとして製作されたのは明らかだ。 ううーん…あちこちに謳ってるなぁ。「もはや映像化不可能と言われた生命の木の映画化である」って… でも、自分で認めてるように、映像化不可能なものは、やっぱり不可能なのである。残念ながら。  「可能な限り原作「生命の木」に近い感じで、なおかつ予算の範囲で制作した」とパンフに書くのが正解だろう。そういう映画の出来となっている。    そもそも「生命の木」の原作の1ページからして、「世界開始の科(とが)の御伝え」前文が掲載されるという異例の造り込みをしてある原作。よくぞ、この原作に恐れをなさず映像化しようとしたものだと、私は今、かなり呆れている。    しかし、努力の跡はいくつも見える。例えば画質というか絵のトーンというかが、岩波教育映画である。古くてカチッとした感じを良く出している。ヒロインの藤沢恵麻もいったいこの人何歳なの、という感じの若年寄。これも原作の世界観を表現したものだと思う。  この後「ラブ☆コン」観て、びっくりした。藤沢は、高校生役。しかもとびっきり元気。ずいぶん苦労して「奇談」で役作りしたんだろうなと思う。    さて「灰色の稗田」阿部ちゃん。やはり稗田はこの映画のキーマン。 うううーん… 「奇談」は、伝記物。その中で阿部寛が、「トリック」の物理学者上田次郎に見えるか、見えないか。 これがキャスティングの賭けだったはず。 で、見事に「見えてません」    阿部寛は、モデル出身とは良く知られている。演技の修練を積んで役者になった人ではない。だから、一時テレビにも、映画にもあまり出られない苦労の時代があった。しかし阿部は2000年に放映されたトリックでみごとに上田を演じ、主役級のスタートして復活した。  本作では、そのイメージにとらわれることなく稗田礼二郎を演じることができているのは、下積み時代に培った芸の力と思う。 阿部ちゃんに☆2  ただ、阿部ちゃんの奮闘はあったものも、やはり本作は、原作に負けすぎているのは事実。  原作ファンとしては、諸星先生には、もっと他に多くの映画向きの短編があるのに、よりによって一番映像化困難であろう「生命の木」をやらいでも… という思いは強い。 

  • xjb********

    4.0

    キャスティング

    原作者の諸星大二郎が大好きです。 原作が好きだとキャスティングなどに不満が出る場合が多いですが、この映画に関しては、100点満点をあげたいです。 どの人物も原作特有の、どこか不安感を漂わせたキャラクターとあっていてよかったです。 阿部寛も、トリックの時のくどさ(いい意味ですが)がなく、安心しました。ぶち壊しになるのでは?と訝っていたので。 原作を知らずに観ると、もしかしたら世界に入って行きにくいかもしれません。なにしろほんとに奇天烈な話なので・・・ 唯一残念だったのは、洞窟の中の地面の質感が、やっすーい感じで、ちょっと興をそがれました。

  • sei********

    3.0

    諸星大二郎伝奇世界の及第作品

     漫画家諸星大二郎氏の作品は、星野之宣氏とならんで中高学生時代から読んできたので、些か強い思い入れはあるし、以前に沢田研二氏が稗田礼二郎に扮した「ヒルコ」の失敗例(余談1)があるので、覚悟して観た。  結論から言うと、全体的に及第点だろう。絶賛することはできないし、かといって扱き下ろすのも酷だ。制作者側が原作の雰囲気を壊さないように心を配った跡が見られるし、安部寛氏の稗田はまずまずだった。藤澤恵麻氏も無難に役をこなしている。  特に諸星ファンが危うく思い、制作者サイドで議論になっただろうと思うのが稗田キャラの描写方法だろうと思う。沢田研二氏の稗田は悪い意味で原作から逸脱させたので、制作者と阿部氏がつくった稗田キャラは原作とは程よい距離を置いたので、かえって作中の雰囲気を壊さず現実離れしない存在になった。(余談2)  ただ、1つだけどうしても残念に思うのは、崖崩れで道が寸断されている風景・草木1つ生えていない骨山・死後2日程度の刺殺遺体の描写はリアルだったのに、一番大事な洞窟場面はスタジオ丸出しのように見えた。この映画も、ここまでやって何故?と思う作品だった。  最後に、レビューの中には基督教を知っていると思われる方から作品内容についての批判があり、基督教を知らないと思われる方からは「よく判らない」との感想があった。しかし、基督教が孤立した中で土着し別の宗教に変質した設定(余談3)でもあるし、あくまでも伝奇モノなので諸星流の湿り気ある伝奇世界を気楽に楽しんでは如何だろう。 (余談1)「ヒルコ 妖怪ハンター」1990年頃公開。沢田研二氏が白い夏用スーツに開襟シャツ姿で稗田を演じる。原作漫画の稗田は黒いスーツ姿だが、実写版で夏でも黒を着せては、ブラック・ジャックみたいでワザとらしいと制作者は判断したのか?  B級スプラッタ娯楽ホラー映画なら、けっしてアメリカのB級スプラッタとも遜色無いので作品としては及第点だが、原作ファンにとっては噴飯モノである。諸星大二郎氏からシチュエーションとキャラを拝借して別の物語を作ったと解釈すべきか。 (余談2)原作の稗田は長髪にダークスーツ姿だが、安部寛氏が長髪ではブラック・ジャックに扮した加山雄三氏よりも情けない姿になる。  思い切って、こないだゲゲゲの鬼太郎を演じたウェンツ氏に稗田を演じさせたら、けっこう似合うのではないか。あと10年経って挑戦するか、あるいは俳優としてのキャリアアップで今のウェンツ氏で挑むか。 (余談3)そもそもヨーロッパのカトリック自体も本来の教義から「柔軟な」解釈を行い、聖書に忠実であろうとした人々が「異端」として迫害された歴史がある。  広い社会から隔離し孤立した環境なら土着・変質は十分考えられる。

  • fkh********

    4.0

    作品の側面と背景

    発表当時、宗教学者やそれにおける大学教授の間で話題になった作品です。 仏教国、以後キリスト教宣教によって、隠れキリシタンが存在した日本。 側から見れば、もはや混在宗教と見え独自宗教と異端されてしまった、隠れキリシタンの拠り。 映画における映像や演出、出演者等、これらの評論を考えず、物語の筋を問えば素晴らしい作品です。 一度見られる事をお薦めします。

  • mas********

    2.0

    もう少しですが、白木みのるさんはいい。

    はっきり言って、期待はしていませんでした。皆さん言及されている通り、「ヒルコ・妖怪ハンター」がひどかったので(沢田研二ファンではありましたが)、というより日本映画にこのような作品ができるかどうかが疑問でしたので・・・。 結果、「もう少しです。(^_^)」 他のレビューに「キリスト教に馴染みのない人間には説明不足。」といった意味の発言がありましたが、一般常識程度の知識さえあれば充分理解できる原作なんです。ということは、「映画にはその常識を織り込んでいない。」といえるのではないでしょうか。 無駄なエピソードを入れ込むより、原作を丹念に脚本化して説明不足と思われるところを作り込むような仕事はできなかったのか。どうせ「生命の木」を映画化するのなら、キチンと原作に沿ってほしかった。 阿部寛が主役をはるだけでそこそこの観客は動員できるのだから(阿部寛のファンでもあります。(^o^))、内容はもっと骨太な映画にしても良かったのではありますまいか。そういう意味でも「もう少しです。」 キャストについては、「稗田礼二郎」役の阿部寛はまあいいでしょう。メガネをかけることによって、「トリック」の上田教授との差別化をはかると同時に長髪を短髪にした代わりのキャラクター設定だと思われます。いまさら阿部寛の長髪は見られるものじゃないと思いましたからOKです。 ヒロインは必要ですかねぇ?確かに「花」のない物語ですけどねぇ。 清水さん他、サスペンス物でのお馴染みさんがたくさん出演されています。それもお馴染みの役柄で・・・。それが安っぽさの原因じゃないの? ただ、唯一の収穫は「白木みのる」さんでした。ほんとに唯一「この手があったか」とヤラれた瞬間でした。☆プラス1

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