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13回の新月のある年に (1978)

IN EINEM JAHR MIT 13 MONDEN/IN A YEAR OF 13 MOONS

監督
ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー
  • みたいムービー 21
  • みたログ 37

3.75 / 評価:24件

性と肥満

  • pos******** さん
  • 2007年6月8日 23時58分
  • 閲覧数 1014
  • 役立ち度 5
    • 総合評価
    • ★★★★★

 様々なものが詰め込まれたこの作品の全てを語れる才能をあいにく持ち合わせてはいないのだが、性と肥満という観点から説明してみよう。
 主人公のエルヴィラは元エルヴィンという男性だった。何故か同性愛者でもないのにアントン・ザイツという男を好きになり、妻のイレーネと娘のマリアンを捨ててカサブランカで性転換の手術を受けたのだが、結局相手にされず、今はクリストフという男性と暮らしている。しかし彼とも上手くいっていない。
 何故相手と上手くいかないのか明確に説明されることはないのだが、主人公の‘肥満’が原因だと思われる。
 冒頭、主人公は男娼を買おうとするのだが‘女性’であることがばれた時に、「ブタ女」と罵られる。
 同棲していたクリストフには「酒ばかり飲んでセイウチのようにぶくぶく太ったおまえを見ると吐き気がする。役立たずの肉の塊だよ」と罵られ出て行かれる。
 久しぶりに会ったアントン・ザイツには最初誰だか気がつかれず、ようやく気付かれた時に、「お前、太っただろう」と言われる。
 ここに登場する人々は主人公を除いてほとんど痩せている。そして唯一痩せているといえないスモリクという人物が、主人公とアントンの‘仲介者’であることが興味深い。
 結局、主人公は元妻に復縁を迫っても受け入れてもらえず、インタヴュアーにも付き合いを断られた末、自宅でアントンと(痩せている)娼婦のツォラが愛し合っているそばにあるベッドの上で死ぬ。
 そしてこの不確定な性と肥満の問題を抱え込んで死んだ人物が、例の評判の良くないシーンである精肉工場で解体される牛とオーバーラップするのだ。 

詳細評価

物語
配役
演出
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