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嫌われ松子の一生
2006年5月27日公開

嫌われ松子の一生

MEMORIES OF MATSUKO

PG121302006年5月27日公開

ppu********

5.0

人と人

物語はやっぱり必要。 視覚効果の工夫は物語の土台がしっかり気づかれているからこそ、 光っているんだと感じた。 ちょっとまとはずれなセリフや、行動、人物も、 彼女の人生のあらゆる場面で影響を与えていた。 そこがとてもリアルだと感じた。 家族の中での劣等感。 他人の劣等感。 自分の幸福論。 他人の幸福論。 自分の人生をあきらめようとしては、 やり直すの繰り返し。 つまらない人生でも、 人は生きてゆく限り、 誰かの人生に変化をもたらす。 それが輝かしいものか、暗く寂しいものかはわからないけれど。 生きていれば、自分では気づかないところに 自分はたくさんの物語を紡いでいっているのかもしれないと考えた。 最後のシーンで、 私の地元にいた、まわりから疎まれて暮らしていた人を思い出した。 当時小学生だった私は、彼の奇行を、ただ笑っていたけれど、 彼の人生を笑う事はきっとできないだろうと考えたりもした。 片平なぎさの「あきらめないで」や、「まだ間に合う」のセリフは、 かつて松子が自分に言い聞かせていたこと。それを瑛太演じるショウが聞いているということは、まだ若い彼の人生と、もう往生を遂げた松子とをつないでいるかのようだった。

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