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トリック 新作スペシャル (2005)

監督
堤幸彦
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  • みたログ 632

4.36 / 評価:105件

ペテン商法等にはくれぐれもご注意を・・・

  • カナボン さん
  • 2010年5月16日 22時50分
  • 閲覧数 427
  • 役立ち度 13
    • 総合評価
    • ★★★★★

昨日の「新作スペシャル2」も大いに笑わせてもらいました。どうもこの事件の直後に現在公開中の劇場版3作目の万練村事件へ突入することになるらしい。TVと映画版のダイレクトな繋がりは、今となっては使い古された手法で、金儲けの意図がありありと見られて興醒めしてしまうのですが、やっぱりこのシリーズ大好きなんですよね!

そこで今日のお題目は「トリック/新作スペシャル」です。

流石に昨日の「2」はまだここにアップされていない模様。でもDVD化も決まったそうですから、その内書きこむことが出来るようになるでしょう。

さて本日のこのTVスペシャル版「トリック」、こいつもなかなかの傑作です。いつもの様にウソくせぇ霊能力者のインチキを山田上田コンビが暴くという超マンネリのドラマ。今回二人の前に立ちはだかるのは、宇宙から降り注ぐ波動を聖なる水で受けとめ、恐るべき的中率を誇る女占い師(設定からしてウソくせぇw)、緑川祥子。特に人がいつ、どのように死ぬかという予言は100%当たるという恐怖の占い師。

過去のTVシリーズでもインチキ占い師のエピソードはいくつかあります。確かに非科学的ではありますが、人間誰しも気になってしかたがないのが占いの結果ではないでしょうか。つまり超常現象という範疇で考えると、占いというものはそれだけ身近にあるものだと言えます。

しょっぱなから、TVの生放送中に死を予言された観客の一人が、その言葉通りに死んでしまうというとんでもない惨劇から物語はスタート。もう掴みはこれでバッチリ。当然この騒ぎにもトリックが存在しているわけなのですが、その真相は本作の事件の背景にも大いに関わることなので、ここでは申し上げられません。

この2005年に放送された2時間半枠のスペシャル版、流石に劇場版3作ほどのスケール感には及びませんが、水準としては結構高い。今回の奈緒子の手品ネタはかなり少ないのですが、それは先述の生放送版の惨劇を皮切りに、連続殺人のトリックがなかなか練られているため、奈緒子の小ネタのマジックはさほど出番が必要とされていないからです。しかもミステリー好きには欠かせない、アリバイ崩し、密室殺人、そして衆人環視の中での不可能犯罪などどれもツボをくすぐるものばかり。尤もどのトリックもかなりご都合主義的で、ツッコミどころはあるのですがw。でもトリックファンからすればそんなことは大して問題にはならないでしょう。

お馴染みユルユルネタもパワー全開!物語の舞台の富市山村(笑)の中の地名のクダラナイこと(爆)。あまりにバカバカしいことこの上ない、よくぞこんなアホなことを思いつけるものだと感心してしまう。さあ、皆さんも大いに笑ってください。

いわゆるTV版のミステリーは、犯人側が結構同情的な設定にされていることが多い。それは本シリーズでも同じこと。昨日の「2」や「劇場版2」もそうですし、シリーズ2の「サイ・トレイラー」などはその代表的なエピソード(ちなみにこのエピソードが個人的には一番好きな話です!)。またそうでなくても、事件の結末は切ない幕切れのものが非常に多い。殺人やペテンはどんな理由があっても決して許される筈がないものです。このシリーズではそのような犯罪を真っ向から否定するような安易な描き方はしていません。そのかわり、切なさをもって犯罪に対する確固たる姿勢を見せつける。これもこのシリーズが人気作である一要素なのでしょうね。

この切ないペテン師を演じてきた役者さんは本当に演技力確かな人たちばかり。本作では、名女優名取裕子さんがチャレンジしています。最初はふてぶてしく、そして最後は実に可哀そうな印象を植え付ける。堤監督はいろいろ言われる監督ではありますが、俳優を選ぶ目は確かであると私は思います。

映画版より矢部刑事が本筋に絡んでいるのもやっぱり嬉しい。しかし本作では、野際陽子さん扮する里見オカンの出番がかなり少な目。これはちょっと残念ですが、今回のオカンが編み出した金儲け手段、男女産み分け札のからくり、これは正直目からウロコでした。なるほど、これは結構騙される人が多いかも(お前だけだよってツッコミはしないでw)。とにかく立派なペテンには違いない。でもこのからくりを検証する上田教授の話を聞くと、巷で相も変わらず雑誌の裏などでもてはやされている、いかがわしい開運グッズの通販などが後を絶たないのもわかる様な気がする。

とにかく「トリック」ファンの私としてもお薦めの一本です。このシリーズをご存じない皆さんが本作を観て、こりゃ面白いと思われたらやっぱり嬉しいものです。

人間とは信じるものが嘘っぱちだと知った時、ただ嘆き戸惑うばかり。
皆さんもペテン商法等にはくれぐれもご注意を・・・。

詳細評価

物語
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