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ブレイブ ストーリー (2006)

BRAVE STORY

監督
千明孝一
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3.09 / 評価:1183件

解説

宮部みゆきのベストセラー小説をアニメ映画化した冒険ファンタジー。不幸のどん底に突き落とされた少年ワタルが、運命を変えるために飛び込んだ異世界での冒険を描く。TVシリーズ『青の6号』などで知られる日本最先端の映像制作スタジオ、GONZOが映像を手掛ける。主人公・ワタルの声を務めるのは女優・松たか子。そのほか、大泉洋、常盤貴子といった豪華な顔ぶれが声優として参加している。広大なファンタジーの世界と、ストーリーに内包される普遍的なメッセージが心を引く。

シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ

どこにでもいる平凡な小学5年生のワタルは、父親の家出と母親の自殺未遂を機に不幸のどん底に突き落とされてしまう。あまりにもつらい自分の運命を変えたい気持ちに駆られたワタルは、転校生のミツルに教えてもらった“運命を変える扉”を開け、ありとあらゆる冒険が待つ幻界へ飛び込むが……。

シネマトゥデイ (外部リンク)

映画レポート

(C)2006 フジテレビジョン/GONZO/ワーナーエンターテイメントジャパン/電通/スカパー!WT
(C)2006 フジテレビジョン/GONZO/ワーナーエンターテイメントジャパン/電通/スカパー!WT

「ブレイブ・ストーリー」これから始まる人生への苦い諦観を映す「幻視」の旅

 正直、TVシリーズのダイジェスト版にも似た性急さを感じる作品だ。ほとんどロールプレイング・ゲーム的といっていい展開は深みと必然性に欠けるが、それはまぁいい。でも主人公ワタルらの辿る冒険行の途上を、たった1曲の挿入歌が流れるうちにあっけらかんと処理してしまうのは、思いっきりはいいものの勿体なさ過ぎる感じはする(むしろ「TVシリーズ化も可能」というほのめかしかも知れない)。それにだ。すでにCGがごく普通のものになったアニメーション表現において、セル画的2Dと典型的な3D-CGとの無頓着な融合は、やや美学的な疑問を感じざるを得ないものではある。

 もっともこれは筆者が宮部みゆきの熱狂的ファンでもなく(原作は未読であるのをお断りしておく)、GONZOのビジュアル・プランに今ひとつ馴染めないからであって、それをさし引いても、隅々まで力のこもった力作であることには違いない。地上的世界(“大人のセックスが統べる世界=社会”といっていい)を拒絶する“無垢”な魂が、宇宙の理(ことわり)=非情な因果律を受容するに至るまでの精神的旅程を、抽象的かつ具体的に絵解きして、最後には感涙さえ呼び起こすのだ!

 すなわちこれは、これから始まる人生への、ほのかに苦い諦観を映す「幻視」の旅。少年たちの訪れる扉の向こうの世界が「ヴィジョン」と呼ばれるのもそうした所以なのだろう。(ミルクマン斉藤)

映画.com(外部リンク)

2006年7月6日 更新

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