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ナイロビの蜂 (2005)

THE CONSTANT GARDENER

監督
フェルナンド・メイレレス
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  • みたログ 2,821

3.60 / 評価:861件

壮大なアフリカの大地をおもう

  • jad***** さん
  • 2018年5月22日 23時45分
  • 閲覧数 1089
  • 役立ち度 0
    • 総合評価
    • ★★★★★

公開された当時、気になっていたのですが内容が内容なだけに、なかなか観るチャンスがありませんでしたが、先日TVで鑑賞することができました。

本作は、一組の男女が織りなすラブストーリーを軸に、アフリカの地で起こっている様々な問題を描いた作品です。

鑑賞して最も印象的だったのは、雄大かつ過酷なアフリカの大地の美しさ でした。
砂漠と荒野が大部分をしめる「アフリカ大陸」の今を、映像作品として、非常に美しく撮ってくれているなと。
全編通して、アフリカの土埃と、そこに住む人々の息遣いが、こちら側に伝わってきました。

さて、映画として、ですが。
まず俳優陣。
ジャスティンを演じたレイフ・ファインズ。地味でガーデニングが趣味の裕福な外交官ジャスティンそのものでお見事でした。
妻テッサ役のレイチェル・ワイズは好きな女優さんです。
どなたかも仰っていましたが、彼女は「コンスタンティン」でも同様に激情的な女性を演じるのが上手いと思います。
そのキャラクターが好きかどうかは別として。
その他英国のお偉方をやられた方々も、イヤラシさが滲み出ていてホントやな感じが良い。

内容というと…
妻の殺人事件サスペンスとしてはちょっと物足らないし、夫婦ラブストーリーにしては、経過が断片的過ぎて分かり難くそれぞれが一方通行すぎてやるせない後味しか残らない。
また社会問題を提起したいなら、ラストをもっと練って欲しかった。
つまり、全取りしようとして欲張ったけれど、取りこぼしが多すぎてもったいない作品、としか言いようがありません。

原因を考えてみました。
兎にも角にもテッサのキャラクター。現地の状況を訴ええようとする活動家としてはあまりにも向こう見ず、無鉄砲、そしてヒステリック。
身重な体にかかわらず精力的に活動するのは素晴らしいのですが、治安も衛生面も劣悪なスラム街を闊歩するのは理解に苦しみます。
また、夫と出席したパーティーでの母国の高官たちに対するあからさまな挑発。
巨悪を告発したいなら、男を利用するなら、もっと頭を働かせられないのか、と全編通じて共感できる部分がなく非常にイライラしました。
あと、過去と未来が交差する構成はありふれていますが、本作はそれが見にくく、まとまりがなかった。
前述しましたが、ラストシーンはホントもっときちんと描いてほしかったです。商業映画としては適当すぎると感じました。
ただ、ジャスティンの最期は哀しいけれど、テッサが自分の帰る場所と認識できたのは良かったかな、と。
彼は最期テッサに会えて幸せそうでした。

本作は、人はつくづく偽善とともにあるんだと再認識させてくれました。
それだけでもこの作品に価値はあったのではないかと思います。

テッサのいとこのセリフが全てを表していました。
「アフリカに殺人事件はありません。あるのは、かなしい死、だけなのです」
ー人の命は、その実、不平等であるー

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • スペクタクル
  • 恐怖
  • 絶望的
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