青春お色気コメディ
- cyborg_she_loves_me さん
- 2020年6月25日 0時19分
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- 総合評価
大して期待してない映画を見る時、私はよく、わざと疲れてて眠い時に見ることがあります。見てるうちに眠気をフッ飛ばしてくれるような映画だったら、気に入ったってこと。いつのまにか居眠りしてたら、そこで見るのやめる。
この映画の場合、入口のところでは眠気が消えました。
遥は頭がよすぎて周囲からいつも浮き上がってしまう少女。それのせいでいじめられるのに悩んだ彼女は、「やりすぎず、やらなさすぎず、人並みの、人並みの」とたえず自分に言い聞かせて周囲に溶け込むことを何よりも大事にするようになる。
こういう心理はとてもよくわかるので、「ふんふん、それでどうなった?」と興味をもって、期待して見続けました。
高校時代の遼と村上の恋愛話も、そういえば自分もこんな年頃にこれに似たようなことあった気がするな~、みたいな感覚で、そこそこ面白く見れました。
しかし同時に、本当は天才少女なのに世間並みの「フツー」という狭い枠の中に無理矢理自分を閉じ込めて生きることの苦痛、みたいなものがいつのまにか消えて、遥がただのかわいい少女になっちゃってるのに、幻滅してもいました。
ここに描かれてる遥は、自分が頭よすぎるのに苦しんで必死でフツーを装おうとしている少女、ではなくて、単に、頑張れば東大に入れるぐらい頭いいけど特に必要がないので頑張らずに能天気に生きてる少女、です。
そういう少女が、彼氏がぜったい東大に入ると言うから自分も頑張ることにしたら、彼氏が落ちて自分だけ合格しちゃった、ってだけの物語です、これは。
そんな話、べつに私は面白いとも何とも感じないので(もともと頭のいい子が頑張れば成功するのは当たり前の話)、半分ぐらい以後は、ふたたび訪れた眠気に屈してしまいました。
要するに、人間の描き方はまったく薄っぺらです。
作者は人間の苦悩を描くことには別に関心はないです。
ただ単に、予想と正反対の結果になっちゃった男女のドタバタ顛末記、ってだけの、コメディ映画です。
それでいいと割り切って見るなら、女の子たちの綺麗なセミヌードもあちこちにあるし、三津谷葉子ちゃんはかわいいし、田中圭くんはいい味出してるし、そこそこ満足度はあるだろうと思います。
私は、入口のところで別の期待をしてしまった分、印象が悪くなっちゃいましたけど。
お色気コメディ自体は別に嫌いじゃないので、まあこれはこれで気軽に楽しめばそれでいいと思いました。
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