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レイヤー・ケーキ
2006年7月1日公開

レイヤー・ケーキ

LAYER CAKE

1052006年7月1日公開

fah********

5.0

策略の応酬

J・J・コノリーの同名ノワール小説をベースにした重厚なストーリーで、題名の「レイヤー・ケーキ」とは、下っ端から上層部まで裏社会の階層をケーキにたとえた言葉。同氏は映画版の脚本も書いているそうです。 映像的には未熟さが感じられますが、悪人対悪人の策略の応酬は見ていて本当にハラハラドキドキしますね! 物語は二転三転していきますが、主人公XXXXが素手で取っ組み合いをするような格闘シーンはほぼありません。この作品で描かれているのは、どこまでも策略の応酬です。 英国発のノワールだけあって爽快さはなく暗めの作品ですが、時折作品内で流れるBGMの選曲センスの清々しさは抜群です。 スリルとサスペンスがありながら、別に耽美的に描かれているわけではなく、どこまでもリアリティに集中した作品です。 登場する様々なキャラクター達はそれぞれが存在感を持ち、複雑に関係する様子が、アップテンポに演出されています。 主人公が何者かもわからない、どうなっていくのかもわからない、ただ明らかなのは、そこには表も裏も上も下もある階層というものがある現実のみ、というクールな描写に優れた作品であると思います。

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