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ゆれる (2006)

監督
西川美和
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  • みたログ 6,418

4.03 / 評価:2171件

兄弟姉妹のリアルが詰まってる

  • nef******** さん
  • 2021年5月6日 15時39分
  • 閲覧数 343
  • 役立ち度 1
    • 総合評価
    • ★★★★★

この作品を観たのは10年以上前だが、今でも強烈に記憶に残っている。

映画館ではなく、深夜DVDでひとり鑑賞した。

見終わった直後に同じ映画を2回も続けて見直した作品は未だこの作品だけなので、とても思い入れ深い。

何がそんなに気になったかと言うと、、

一番有名なシーンでもあるラスト…ではなく、その少し前の弟が自分の記憶を辿るシーンだ。

兄は結局殺ってる?殺ってない?

そんな単純な論点ではなくて、、
弟が持つ記憶は事実なんだろうか?という疑問が湧いた。

恐らく、殺し兼ねないと最初に判断してしまった理由となる記憶もあったはずで、、
成長した彼に色濃く影響を与えているであろう思い出せていない記憶の中の兄は、いったいどんな顔をしているのだろう?

兄弟や姉妹の持つ独特の愛憎をとても上手に描いてあると映画だと思った。

愛おしい存在としての親を奪い合う一番最初に出来たライバルであり、怪物のような存在としての親の元で共に耐えた唯一の仲間でもある。

兄弟の持つ愛情だったり、憎しみとなる感情は両親に対する愛憎の比ではないのだ。

監督が当初用意していたシナリオでは、弟が車にエンジンをかけるシーンでエンドだったらしい。
なるほど、それなら弟の持つ記憶によりフォーカスできて、作品の意図が汲み取りやすかったかもしれない。

香川照之の演技力に救われた形でのラストシーンが話題になっていたが、下手な役者に演じさせるならカットした方が賢明なシーンではあった。

この監督は天才だと思う。
とくにこの作品はヤバかった。
自分の兄弟と一緒には絶対に見たくないと思わせるほどリアルに切り込んでいた。

未熟な親に育てられた兄弟姉妹は、殺したいほど憎しみ合いもするが、同時に親よりも深く相手の持つ痛みを理解し、守りたいとも思う対象なのだ。

その感情は、呼び起こされる記憶によって
常に揺れている。
なるほど、だから『ゆれる』なのか。

本作においての唯一の欠点は、裁判での木村祐一の長台詞のシーン。
何回見ても睡魔に襲われてしまう。
そのせいで2回も見直す羽目になったとも言える。

詳細評価

物語
配役
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