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ゆれる
2006年7月8日公開

ゆれる

1192006年7月8日公開

mmm

5.0

ネタバレ2回観ろ。

2回目は全く違うものになる。 1回目は、オダギリジョーの気持ちで、2回目は香川の気持ちで観られると言ってもいい。 初めは、吊り橋から真木よう子が誤って落ちたのか、落とされたのか、そこに焦点が当たり、真実がゆれる。 しかし、真実が分かってから観直すと、この映画は、兄弟の絆と信頼関係のゆれる脆さがテーマだと分かる。 初めは兄に対して、何を考えているのか分からない不気味さ、法廷で嘘をつらつらと述べているのか、弟と女への愛憎か、実直な反面執念深いのか、という見方をしていた。 でも本当は助けようとしていたという事実を知った上で見返せば、兄はずっと真実を語っていたのである。 余りにも不憫で、涙無しには見ていられなかった。 吊り橋さえ行かなければずっと優しい兄でいられたのに。隠してきた劣等感を剥き出しにしなくてすんだのに。女も弟も失わなくてすんだのに。 想いをよせていた女をあっさり寝盗った弟にかけたカマ、ずっと庇い与えてきた恵まれた弟からの疑念と裏切り、バス停に小走りする後ろ姿、バスに乗って遠くへ行こうとしている兄、兄ちゃん!兄ちゃん!うちにかえろうよ!号泣です。 最後の笑顔は架け橋であれ。 父と伯父のように、争いの末に高いびきを響かせる兄弟であれ。

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