レビュー一覧に戻る
武士の一分(いちぶん)
2006年12月1日公開

武士の一分(いちぶん)

1212006年12月1日公開

kna********

4.0

殺気溢れる木村拓也の太刀筋

一番心に残ったのは木村拓也の殺陣でしょうか。 その中での一番は道場での師である緒形拳との立ち合いシーン、 その振り回す木刀の怒りというか殺意というか、 道場の壁をぶちぬいて尚且つ足で踏ん張り抜こうとする、 目の見えない演技もさることながら、 殺陣が上手い・下手を乗り越えた別次元のレベル、 殺意の演技、気迫に満ちたものでした。 庭での練習シーン、実際の果し合いのシーンも良かったです。 ストーリーはあまりにも卑怯な行いの話なので、 主人公でないのに閉口してしまいました。 ただそんな卑怯な男にも“武士の一分”があって変に感心しました。 よく出来ている作品ではないかと思います。 木村拓也も高年齢層に名前と顔、そして演技も評価してもらえ良かったし、 時代劇をSMAPファンの若い女性のほんの一握りでも、 引き続き観て貰える様になれば(例えジャニーズの役者が出なくても) どんなに世代間を越えてプラスになるかと思います。 そういった意味でも木村拓也の頑張りに拍手したい気がします。 個人的に本作の主人公の性格が厳格というか、 他人との関わりが苦手なタイプということで、 山田洋次監督の藤沢周平時代劇全2作 「たそがれ清兵衛」「隠し剣 鬼の爪」の主人公と比べ 人間的魅力で負けてしまっている分、 作品自体も全2作よりは魅力で負けている気がしてなりません。 ただ逆に時代劇の醍醐味である殺陣を見る上では 普段テレビでやっている時代劇でも そして前2作でも観る事が出来なかった、 緊迫感ある果し合いシーンが本作において完成された、 そう思えます。

閲覧数762